hakobune 「love knows where」(2015)

 美しく透明なエレキギターのドローン。

 ハコブネは日本人のソロ・ユニット。膨大な作品があり、全貌はよくわからない。この紹介ページによると、07年に活動開始。8年間で55枚(!)のアルバムを発表という。
http://www.inpartmaint.com/site/17385/
 身軽なリリース活動の実現にはあちこちからのリリースに加え、Bandcampを筆頭にデジタル配信も積極活用している印象を受けた。
 本盤は52作目にあたるらしい。米のレーベルConstellation Tatsuからカセットでのリリースもあり。BandcampではNYPでMP3が入手可能だ。

 彼のサウンドは風のようなドローン。線が薄く細く絹のように織られ、広がっていく。シンセのパッドと違い、たまに揺らぐ危うさが特徴と思う。ライブを未体験のため、実際にどの程度同時に音を出してるかはわからない。
 複数のレイヤーはダビングのようでもあり、ディレイで同時に飛ばしてるようにも思える。

 強烈なアンビエントと酩酊感、そしてするすると氷の上をすべるような不安定さ。風は目に見えず立ち止まらず、掴めない。始まりも無く終わりも無い。無常とも永遠ともとれる厳粛な世界観が、ハコブネのサウンドには詰まってる。

 残響だけが広がる。幻聴も含めて倍音がうっすらと脳裏でメロディを紡ぎ、和音感を漂わせた。曲構造の進行性は無い。音そのものに向かい合い、風に軽く煽られ舞うような身軽さが美しい。

 本盤は全3曲入り、約31分と短め。LPサイズともいえるし、ミニ・アルバムともとれる。
 個々の楽曲で、極端な表情の違いは見せない。むしろ一つの大きな世界を別視点からm切り取ってるかのよう。もっと彼の音楽に惑溺しないと、個々の楽曲は語れないな。

 Youtubeで彼のライブ映像をいくつかピックアップしてみた。
 

 

 本盤のタイトル曲は、今年9月に発売予定のベストアルバム・シリーズの最終にして第六弾“2014-2015”に収録される。


廃盤が多い彼の作品を改めてCDで編み直し、今年4月から毎月一枚、6タイトルのCDにまとめて順次にリリースしてたという。知らなかった。レコ屋へマメに行かないとアカンな。
    

関連記事

コメント

非公開コメント