Whiskeytown「Strangers Almanac」(1997)

 若かりしライアン・アダムズがいた、カントリー系バンドの2nd。

 中堅のカントリー系ロッカーとして有名、かな?ライアン・アダムズがソロデビュー前に参加のバンド、ウィスキータウンの2nd。08年に2枚組のボートラが一杯で再発もされた。
 
 盤はプレミアついており、MP3のほうが手軽かもしれぬ。
 
 本盤は全体として、ほんのりナイーブなカントリー・ロック。特段の個性もないが、そつもない。ライブを重ねて固定ファンをつかんで地道に活動はできたかも。
 このバンドの音楽的な主導権はライアンにあったみたい。本盤の作曲も13曲全部に関与した。6曲はバンドメンバーと共作してる。
 だがライアンはこのバンドに飽き足らず、00年に脱退しソロ活動に向かった。売り上げや評価の点だと判断は成功、と言えるかな。音楽的には・・・実はライアン自身をさほど聴いておらずコメントできない。

 そもそもカントリー・ロック自体が生理的に馴染みない。大味で武骨で平和で頑固、そんなイメージ。素直さと頑なさが同居するイメージだ。酒飲んで大騒ぎとか、灼熱の単調なロング・ドライブのお供にはいいかも、ってのも偏見だよね。
 じゃあなんで聴いてるか、と言われると困る。
 若いころはあまりピンと来なかったが、歳取ったら少しばかり聴けるようになってきた。ぼくの趣味で切実に必要な音楽ではないが、ごくたまに聴きたくなるジャンル。

 さて、ウィスキータウン。94年からライアンが脱退する00年まで活動した。本盤の他に、アルバムは"Faithless Street"(1995)と"Pneumonia"(2001)があり。Amazonには初期EP"Rural Free Delivery"(1997)もデータあり。
  
 
 本盤当時のメンバーは5人編成。今でも音楽活動を続けてるのは、Phil Wandscher(g,vo)とCaitlin Cary(vln,vo)か。本盤では特にCaitlin Caryのバイオリンが温かく良い味を出している。ライアンの弾くバンジョーやPhil Wandscherのオルガンが彩りを出す格好か。
 スタジアム級のスケール大きな感じは無い。せいぜい、ホール・クラスで映えそう。逆に小さなハコに収まらぬパワフルさは内包してる。

 本盤にはゲスト・ミュージシャンもいろいろ呼んで、丁寧でおおらかな音作りを施した。
 バンド・サウンドにこだわらず、いろんな楽器をダビングして荒っぽい一体感より構築度を狙った。

 華は、あると言い難い。むしろ老成してる。あまり弾けず、おっとりとふくよかなムードが全体の印象だ。テクニカルさや、ひねった味わいは薄い。愚直に形の整ったカントリー・ロックを聴かせる。この辺が、手堅すぎて物足りなくもある。

 シングル曲は(3)と(4)。PVは見当たらないが、ライブ映像はあった。
 

 それぞれソロの今も、ライアンはセルフ・カバーしてるみたい。
 

 どの曲もメロディはきっちりある。なんというかブルーズを下敷きや力任せの勢いで押すようなアプローチ、ではない。けれども突き抜ける魅力までは、まだ聴きとれていない。もやっと柔らかく漂う。そんな、感じ。

 今回聴いたら、(11)が何だかじわっと沁みこんできた。

Track listing;
All songs written by Ryan Adams, except where noted.
1. "Inn Town" - 5:51 (Adams/Wandscher)
2. "Excuse Me While I Break My Own Heart Tonight" - 3:14
3. "Yesterday's News" - 2:49 (Adams/Wandscher)
4. "16 Days" - 3:54
5. "Everything I Do" - 4:31 (Adams/Wandscher)
6. "Houses on the Hill" - 2:38 (Adams/Cary)
7. "Turn Around" - 5:16 (Adams/Cary)
8. "Dancing with the Women at the Bar" - 4:38
9. "Waiting to Derail" - 3:54
10. "Avenues" - 2:31
11. "Losering" - 4:00
12. "Somebody Remembers the Rose" - 2:30 (Adams/Wandscher)
13. "Not Home Anymore" - 5:54

Personnel;
Ryan Adams - acoustic & electric guitars, vocals, banjo, piano, percussion
Phil Wandscher - electric guitar, vocals, organ, percussion
Caitlin Cary - violin, vocals
Steven Terry - drums, vocals, percussion
Jeff Rice - bass guitar

Additional musicians:
Alejandro Escovedo - singing
John Ginty - piano, wurlitzer electric piano, hammond b3 organ, church keys
Greg Leisz - pedal steel guitar, lap steel guitar, mandolin
Curt Bisquera - percussion
Bill Ladd - pedal steel guitar
Rick Latina - pedal steel guitar
Dan Navarro - trumpet
Crecencio Gonzalez - trombone
Jim Goodwin - alto sax
Jim Scott - percussion


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