We Can Work It Out (1977)【Prince未発表曲】

 初期のすっごく爽やかなリゾート・ファンク。

 タイトルからビートルズのカバー?と一瞬は期待するが、もちろん違う。プリンスのオリジナル曲。77年だからデビュー盤を録音頃のアウトテイク。演奏はすべてプリンスだが、ドラムだけBobby Zらしい。Prince Vaultによればワーナーで録音へ入る前のデモという。しかし、その割には音が良い。しゃきしゃきと変な高音強調ではあるけれど。

 ドラムは確かにプリンスにしてはノリが良い。彼のドラムはもっと愚直にビートを刻む印象ある。
 この曲はとにかく前半部分の和音が鮮やかだ。どんどん曲があちこちに展開する、突拍子の無さが魅力。Aメロからサビに雪崩れる"Music"や"Forever"ってとこ、ファルセットの甘く不安定に響くハーモニーへの展開が心地よい。

 ひとしきり歌った後、ギター・ソロへ。タイトルの連呼で一気にファンクなムードへ雪崩れる。重心が軽いため、鮮やかさを保ち続けるけれど。

 そうか、この曲は構成がアンバランスなんだ。Aメロからサビの後、ひたすらタイトル連呼が続く。デモとして構成がわかればいいってことか。
 最後に"Makin' music naturally, me and W.B."と男(Bobbyかな?)の声と爆発音。まるでCMソングのよう。後年の"ワーナーと決別を予言"と深読みの仕方もあるが、僕はラジオ・ジングルみたいに盛り上げて、プリンスが明るい希望を無邪気に炸裂させた、と単純に楽しんだ。

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