みんなのうた

といっても、明日に紫綬褒章受ける人が1988年に発表した曲の事ではない。NHKのほう。
全く興味無かったが「みんなのうた」は1961年から放送開始、1300曲以上もこれまで発表されてるそう。データベースもWebにあったし、NHKのWEBで検索もできた。

で、なぜ「みんなのうた」か。先日の同人音楽イベント、M3で買ったCDが楽しめたから。
「ゆなづきゆかりでみんなのうた」(2014)

リンク先へ飛べばお分かりのように、いかにも同人音楽的なアプローチ。本盤に参加してる歌手、nakiの歌声が好きなため購入した。nakiは自らの同人サークル活動を停止しており、こういうコンピ盤かニコニコ動画で歌声聴けるのみ。

したがって盤そのものにはさほど期待して無かったが・・・いやはや面白い。
選曲はぼくがリアルタイムで聴いてておかしくない物ばかり。改めて自分がこの手のメジャーな世界へ耳をそむけてたのか、と実感した。

まず選曲と発表年、歌手の一覧を書いてみる。

(1)はじまり <イントロ>
(2)ロバちょっとすねた(1983:アグネス・チャン)
(3)アスタ・ルエゴ(1977:研ナオコ)
(4)トレロ カモミロ(1970:西六郷少年少女合唱団)
(5)おしゃべり  <語り>
(6)サラマンドラ (1977:尾藤イサオ)
(7)かんかんからす(1982:加藤登紀子)
(8)赤いサラファン(1984:研ナオコ)
(9)キャベツUFO(1984:工藤順子)
(10)おしゃべり <語り>
(11)わたしの紙風船(1971:赤い鳥)
(12)みずうみ (1983:大貫妙子)
(13)キャンディの夢(1979:尾崎亜美)
(14)りんごのうた(2003:しいなりんご)
(15)おしゃべり <語り>
(16)ふりむけばカエル(1987:矢野顕子)
(17)ヒロミ(1980:原田潤)
(18)44ひきのねこ(1969:東京放送児童合唱団)
(19)おしゃべり <語り>
(20)お誕生日おめでとう(1988:椎名恵)
(21)日々(2013:吉田山田)
(22)この広い野原いっぱい(1974:森山良子)

<語り>ってのは、本盤を主宰のふたりが対談するトラック。ラジオ風とはちょっと違うが、結果的に楽曲を解説しながら数曲づつ効かせる構成だ。二人とも歌い手なためか声がきちんと通り、エコーかぶせて聴きやすく喋っている。

本盤の発表名義「ゆなづきゆかり」は、くにいと遊女の合同名義。他のゲストも含め、同人音楽の界隈では名の知れた人ばかり、かな。何人かは名前を良く知らない。

で、本盤の何が楽しいか。まず伴奏はシンプルなギターやピアノのみ。せいぜいリコーダーが加わるくらい。つまり、至極あっさり。簡素ゆえに、過度な情感やコンセプトが漂わない。リズム楽器や余計な伴奏はない。
さらにハーモニーやコーラスの工夫を丁寧に施している。この和音感が爽やかでいい。

もともと尖がりを控え、普遍性を狙った楽曲ゆえに、たいがいのアレンジは懐深く受け入れてしまう。だから奇妙に凝ったら暑苦しくて聴いてられないのだが・・・本盤のアレンジはあっさりさが魅力だ。

本盤の歌い方は、童謡やノスタルジーのアプローチじゃない。単なる"馴染んだ歌素材"程度のあっさりした思い入れで歌っていく。購買ターゲットも20代~30代あたり。したがって素直なアコースティック・ポップスと、どの曲も捉えられている。

一定のレベルをクリアした歌声が、趣味性で作ったアレンジで、ビジネス的な売り上げをさほど意識せず作った、同人音楽ならではの面白いアルバム。
冒頭にも張ったURLだと、試聴じゃなく解説のしゃべりしか聴けない。
収録曲で試聴はこれのみか。かなり濃厚なアレンジで、本盤に通底する素朴さとは少々違うベクトルだが。

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