Our Destiny (1984)【Prince未発表曲】

 濃密にサイケな世界が広がる曲。吸い付くようなメロディだ。

 84年6月7日に地元ミネアポリスのFirst Avenueでギグにて発表された曲という。時期的には"Around The World In A Day"(1985)に収録の可能性あったが、結局はうやむやになった。
 ただし本盤で使われた弦のテイクがサンプリングされ、同アルバム収録"Ladder"に使われたとPrince Vaultに記載あり。
 
 Wendy & Lisaのコーラスが浮かんでは沈む。プリンスのボーカルは無く、淡々と拍頭を踏むキックを基調のビートに、弦が派手に波打つ。シンセのようにひしゃげた音色なのは、ブートレグの低音質なためか。

 ドラムは場面ごとでエイトビートを刻む。バンド仕立てな演奏のわりに、密室性が強い。終盤でばらりとベースも前に出てきた。
 この乾いたドラムは、まさにプリンスの音だ。

 メロディは脈絡無く次々と新たなモチーフが出くる一方で、楽曲そのものは淡々とした展開だ。夢見心地の世界観。つかめそうで、つかめない。
 ストリングスの音色から"Pop Life"もやはり連想する。実際、このストリングスは"Pop Life"と同じタイミングでダビングされたらしい。その弦の合間から、ふっとトランペットの断片もあり。凝ってるな。ドラマティックだが展開は控えめ。奇妙なメリハリ効いたサウンドが面白い。

 

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