飯島真理 「Love Season」(1994)

 メロウな雰囲気を前面に、独特な和音感でしっとりと全体をまとめた。

 このファンサイトの記述によれば、すべて自らで作詞作曲(3曲が当時のパートナー、James Studerと共作)で、(4)はタイアップまでついてたそう。
http://homepage1.nifty.com/nagoyan/mari/A11_loveseason.htm
 
 ムーン時代、11thソロ・アルバム。盤が手元に無いため、録音クレジットの詳細は不明。
 サウンドはのびやかなシンセに時代を感じるAOR路線だ。あちこちの和音やコード展開が華やかな涼しさあり。声はハイトーンまで伸び伸び出て、みずみずしい彼女の歌声を堪能できる。(3)のようにマイナー調の楽曲でも、サビなどで明るく開放感ある和音が聴こえて楽しい。

 ギターは生演奏、ホーンとリズムとベースはシンセ、かな?(11)のサックスは別として。
 かなり鍵盤を重ねたアレンジで、さりげなく豪華路線のポップスを聴かせた。
 シングル・カットされた(4)や(7)で聴ける、エレキギターのさりげないフレージングが気持ちいい。この曲は和音やメロディ使いが、実に飯島真理っぽいキュートな仕上がり。ダブル・トラックと隙間無くダビングで繋げるメロディの仕掛けも滑らかだ
 リズムがタイトな割にあまりはじけないのが残念。

 和音の透明感と鮮やかな展開が本盤の魅力。何気なく聴いてて、ときおりハッとする。ゆるやかな譜割で、じっくりと歌った。コーラスは多重ダビング。甘い雰囲気を強調する。

 アップで押さず、バラードやミディアムを前に出した印象のアルバムだ。そしてセンチメンタルな切なさも、そこかしこに漂う。
 (10)のように、もっとカラッとした空気感も出せる人だが、本質的にはこのメロウさが肝なのかもしれない。
 
 "ガラスのダーリン"は"Miss Lemon"(1988)の再録音。なぜこのタイミングでセルフ・カバーかはよくわからない。ともあれ最後にちょっと明るめにアルバムをまとめた。

Track listing:
1. デスティニー
2. クラスメイト
3. サンセット
4. ドント・フェイド・アウト~フェイド・アウトはやめて
5. ラヴ
6. 月と太陽
7. ファースト・ラヴ
8. ティアーズ・オブ・ザ・ガーネット~ガーネットの涙
9. セカンド・チャンス
10. ハッピー・ヴァレンタイン
11. ガラスのダーリン(’94ヴァージョン)

 

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