Super 5 Thor 「Gazelle」(1997)

 無造作なシューゲイザーを奏でる、ローカル・バンドの2nd。

 ギャラクシー500フォロワーみたいなサイケ・シューゲイザー。これが2ndで、以降の活動は不明だ。もともとの経歴もネットに情報は無い。Youtubeには1st"Ford"(1996)のほうが人気あったみたいで、数曲の音源が上がってた。例えば、これ。
 

 2ndの本盤からは(8)くらいかな、今現在聴けるのは。


 轟音でねじ伏せず、フォークなアプローチで柔らかな包み込みが個性か。どうにもイントロがヘタ。なんとなくノイジーなフレーズから始まっていく。じっくり我慢すれば、あんがいドリーミーな世界へ向かうのに。
 とはいえメロディは単調気味で、ボーカルもつぶやくタイプ。さほど華やかではないため、聴く人は選ぶと思う。

 ユニゾン気味にコーラスを並べたり、きらびやかなシンセをさりげなく足したりとアレンジに工夫してる。ものすごく曇った世界観は、ハマると魅力かもしれない。

 ベストは(5)。シンプルなリフレインが延々と続く。ストローク中心の飾り気ないギター・リフと素朴だが耳へすんなり馴染むメロディが心地よかった。

(4)や(6)の滑らかなスローも、一本調子だが淑やかな雰囲気で悪くない。途中でドラムの刻みが挿入され、テンポ感は前後する演出を施した。軽いドラムのビート感など、音色には気を使ってる。
 (10)の充満する素朴でサイケな雰囲気も、馴染むと癖になる。(12)の最後で、風切り音みたいなSE(?)を入れて寂し気な雰囲気を強調する面白いアレンジだ。

 

 DiscogsによるとSuper 5 Thorは4人組。名前の略称しかクレジットしないそっけなさだ。アルバム2枚ともジョージア州アトランタのレーベルEchostaticからリリースした。他にEP盤"Tubeless Ignition"(1995)もあり。4曲中B(2)以外は1stに収録曲のようだが、録音も同じかは不明。とにかく20世紀の終わりに数年感は活動していた。
 この辺のマイナー・グループは活動歴をたどりにくい。再評価もされておらず、インターネットに記録を自主的に残せるほど、Web活動が普及もしてなかった。

 Ron(b)とAlisa(ds,cho)はSuper 5 Thor以外の活動歴がDiscogsでたどれず。
 Manny(g,key)はManny Diez名義でThe Miss Alansに1990~96年に参加、5枚のアルバムを残した。その後96年にDave Allen And The Elastic Purejoyにてアルバムを1枚。ほぼこのSuper 5 Thorと並行し活動、本盤で音楽活動を断念・・・かもしれない。

 Scott(g,vo)もScott Oliver名義でManny同様にThe Miss Alansでずっと活動。要はこのバンドからスピンアウトしたのがSuper 5 Thorか。

 The Miss Alansはそれなりに活動歴が長いためか、Youtubeにいくつか動画あり。
 

 2010年12月26日のThe Miss Alans再結成ライブ映像まであった。


 Super 5 Thorに話を戻そう。彼らは声高に再評価を求めるバンドでは無いかもしれない。けれどもシューゲイザー好きなら、耳にしたら和めるのでは。

Track listing:
1.Blue Eyes.3:01
2.Lincoln.3:25
3.November 72.3:49
4.Nothin'.3:40
5.Century Girl.3:14
6.Blown Away.3:26
7.Alive.2:53
8.Lisa.3:40
9.Gazelle.3:20
10.Down.3:04
11.Receiver.3:06
12.Ultreen.5:20
13.Want You.3:12
14.Stereo.4:06

Personnel:
Bass - Ron
Drums, Backing Vocals - Alisa
Guitar, Keyboards - Manny
Vocals, Guitar - Scott

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