最新型のジョン・ゾーン

 JOHN ZORN’S BAGATELLES MARATHON SARAJEVO:を整理してみた。

 ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエヴォで、ジャズ・フェスが今年11月2-6日に開催される。96年からの開催で、今回が20回目。
 で、そこに今年はジョン・ゾーン一味が出演。たぶん、初出演。顔ぶれが興味深く、ちょっと整理してみた。11月4日に出演。しかしこのフェス、会場情報は未発表かな?恐ろしく見づらい・・・。まあ、行かないから関係ないんだけど。

 ジョン・ゾーンは今回、最新プロジェクト、バガテルを前面に出したショーケース的に様々なユニットをまとめるマラソン・セッション。数年前の生誕60歳からプロジェクト名を架け替えたかたち。告知ページはこちら

 バガテルとはクラシックでいう"ちょっとした小品"の意味。MASADAに続くジョン・ゾーンの作品集で、15年3月から5月に300曲を作曲した。同年7月から毎週日曜の昼にNYのStoneでお披露目ライブを、続けてるプロジェクト。詳しくはこちら

 本プロジェクトはTZADIKから音盤化はされてない。録音してないのかな。Youtubeにもライブ映像が上がらない。いずれ、どっぷり数十枚のCDになることを、今から期待し続けてる。"MASADA Book 3"もまだだしな。順番だ、順番。
 しかしバガテル・プロジェクトを丸ごと、海外へもっていくのか。なら、日本にも来ないか。ギャラが折り合わないんだろうな。むう。まあいい。いつかは音盤化されるかもしれん。 
 さて今回。細かいミュージシャン名は後述として、まずはバンド名のみ羅列する。

JOHN ZORN’S BAGATELLES MARATHON SARAJEVO:

MASADA/GYAN RILEY & JULIAN LAGE/NOVA QUARTET/TRIGGER/ERIK FRIEDLANDER-MICHAEL NICOLAS/URI CAINE TRIO/IKUE MORI/JOHN MEDESKI TRIO/CRAIG TABORN/ASMODEUS/THE HERMETIC ORGAN

 大文字の羅列って見づらいな・・・。さて、それでは一つ一つ細かく。すべて"バガテル"の曲を演奏か、独自のレパートリーか即興か不明。丸ごと録音して、CD発売してよ。

MASADA
John Zorn, saxophone
Dave Douglas, trumpet
Greg Cohen, bass
Joey Baron, drums

 いわずと知れたゾーンの本体バンド。ファン・サービスの再結成だ。往年のスリルはそのままに、安定したジャズを聴けるだろう。

GYAN RILEY & JULIAN LAGE

 ギター・デュオ。この二人は知らないな。ギャン・イエリーはTZADIKからリーダー作出してた。15年9月6日のバガテル・セッションにこのデュオで出演済み。バガテル枠で出演か。

NOVA QUARTET
John Medeski, piano
Kenny Wollesen, vibraphone
Trevor Dunn, bass
Joey Baron, drums

 ゾーンが作った疑似バンド。ゾーンの曲をゾーンの指揮で演奏する、ラウンジ・ジャズだ。"Nova Express"を筆頭に数枚、アルバムがTZADIKよりあり。ゾーンの指揮込みで、ライブを見てみたいバンドだ。こんな感じ。


SYLVIE COURVOISIER & MARK FELDMAN
Mark Feldman, violin
Sylvie Courvoisier, piano

 ゾーン界隈でおなじみの凄腕な二人。クラシック寄りの即興か。バガテルでは7/5のこけら落とし(とは言わんか、こういう場合)を務めたデュオで、その後も11/29に再出演した。

TRIGGER
Will Greene, guitar
Simon Hanes, bass
Aaron Edgcomb, drums

 このバンドも、出演メンバーも良く知らない。バガテルには8/30、12/31、3/6と出演歴ある。こういうスタイルらしいが、ゾーンの曲を演奏中で特徴はよくわからん。


ERIK FRIEDLANDER-MICHAEL NICOLAS
Erik Friedlander, cello
Michael Nicolas, cello

 エリックはゾーン一派で顔なじみのハイテクなチェロ奏者。マイケルも近作のゾーンのリーダー作に数枚参加してる。バガテルには9/13と12/31に出演した。

URI CAINE TRIO
Uri Caine, piano
Mark Helias, bass
Clarence Penn, drums

 ユリ・ケインもベテラン奏者。ゾーン界隈では昔なじみの一人だ。ちょっと調べたが、この顔ぶれでの活動歴は良くわからず。メンバーはころころ変わってるようだが。
 本メンバーでは8/16と1/17にバガテルへ出演済み。

IKUE MORI
Ikue Mori, electronics

 もしかしたらイクエ・モリが本フェスで、初の日本人出演者ではなかろうか。すっかり活動拠点がNYで、国籍が日本って以外にナショナリズム的な歓喜覚える必然性も無いのだが。
 イクエはソロ名義でも2/21にバガテルに出演している。

JOHN MEDESKI TRIO
John Medeski, organ
Dave Fiuczynski, guitar
Calvin Weston, drums

 メデスキ・マーティン&ウッドのメデスキが、Screaming Headless TorsosのDave Fiuczynskiやプライム・タイム出身のCalvin Westonと組んだバンド。音盤は無し、かな。
 バガテルには2日めの7/12に出演。その後12/13にも再出演した。

CRAIG TABORN
Craig Taborn, piano
 数枚、バックでTZADIK盤に参加あり。あまり僕は馴染み無いミュージシャンだ。バガテルには7/19の3日目にリーダー・トリオで、翌1/31はソロ・ピアノで出演した。
こういうふうにちょっと硬質に指をまわす欧州風と、アフリカンなグルーヴ双方が混在するスタイルの人みたい。デトロイト出身、DISCOGS見るとわかるが、膨大なバンドに参加して録音も多数あり。


ASMODEUS
Marc Ribot, guitar
Trevor Dunn, bass
Tyshawn Sorey, drums

 バガテルには8/2と12/20に出演済み。もとはMasada book2の7作目(2007)でゾーンが作った疑似バンド。その際はドラムが上のメデスキ・トリオで出演のCalvin Westonだった。今回は80年生まれの若手ドラマー、Tyshawn Soreyに変えたメンツだ。
 Tyshawn Soreyは巨体のわりに繊細なドラムを披露する。


midnight set
THE HERMETIC ORGAN
John Zorn, organ

 ふう、ようやくたどり着いた。ジョン・ゾーンは数年前から、たまにパイプ・オルガンを即興演奏するプロジェクト、THE HERMETIC ORGANをやってる。CDも4枚発売済み。
 今回もやるんだ。暗黒即興でなかなか迫力ある世界を披露してくれるはず。たとえば、こんな感じなはず。


 このフェスは97年から出演者履歴がたどれるが、毎年色々とメインからフリーまで様々なミュージシャンを呼ぶスタイルみたい。定番みたいな人はいないかな。ボヤンZが何回か出てるけど。音盤化して収益取るってビジネス・スタイルはしないものか。

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