「中村とうようズ・レガシー」

 中途半端な企画だな。買うかか迷う。ってことは、買わないか・・・。
http://amass.jp/71471/

 2011年に他界した音楽評論家、中村とうようの全コレクションの整理を軸に、2冊/DVDのパッケージで5千円の予約販売な商品。
 内容は「中村とうようコレクション総合目録」「ポピュラー音楽の世紀 ― 中村とうようコレクションでたどる20世紀大衆音楽のダイナミズム」。
 2015年に武蔵野美術大学で行われたイベント「ポピュラー音楽の世紀」で行われたライブのDVD。イベントの概要紹介ページはこちら。
http://mauml.musabi.ac.jp/museum/archives/8958
 
 DVDの収録ミュージシャンはこちら。
サンディー、山内雄喜&パイナップル・シュガー、常味裕司+和田啓+西田ひろみ、サカキマンゴー、片山叔美&バンダ・ドスウラ・ラ

 こういうのをすぐパッと買わないあたり、おれも歳を取ったなあと思う。資料性とか、どうでもよくなってきた。もうおっさんだし。記憶力も減退したし。
 本のほう、「総合目録」はとうようが寄贈した目録。これが一番、魅力かつ商品価値がある。レコード類に加え、書籍や楽器、蓄音機などの目録で、資料性が非常に高いと思う。
 「ポピュラー音楽の世紀」は上記のイベントで販売の図録。パンフじゃなくちゃんとした本かな。数年前、武蔵美でやったとうようのコレクション展示に行ったが、その時は50ページくらいの小冊子だった。この写真が、それだ。
IMG_0453.jpg

 両方とも読んでは見たいが、「中村とうようの編集」じゃないからなあ・・・うーん。DVDのミュージシャンも、全員がぼくの趣味ってわけでもないし。

 たぶん10代、いや30代でもわしづかみしてたと思う。総合目録の「資料性」って観点で。だがこの年になると所有欲より、知識欲のほうがかつ。つまり「図書館で見られりゃいいや」と、ひよってきた。もともとコレクター欲もあまりないしな。
 しかし完全限定予約販売か・・・最近は図書館も予算ないようで、蔵書計画に期待できない。うーむ。

 ちなみに資料性と言っても、とうようのコレクションって軸なため、本質的に体系でも網羅でもない。個人コレクションを覗き見趣味を満たすほうが強い。とうようの該博な知識が、どんな所蔵に支えられたか興味あるもの、すごく。

 前も書いたが、もう一度。中村とうようは凄く好きで影響を強く受けた評論家だ。
 
 論理や発言スタイルに毀誉褒貶ある人だったから、色々と反発する人もいる。ぼくも彼の発言趣旨や音楽趣味は異なる。だが、冷静に考えればいい。
 とうようは昭和7年生まれだ。ぼくと35歳くらい年が離れてる。つまりは父親の世代。ふつうその人と、音楽の趣味や意見が合うかね?先達の知見と知識へ敬意を表し教えを請う立場であり、対等目指して張り合う相手じゃない。

 とうようの評論が無かったら、世界中の音楽に興味を持たなかった。大衆音楽って視点や、リズムやこぶしのシンクレティズムって発想もなかった。彼が残したいくつかのムックは、いまだに重要で読み応えがある。「アフリカの音が聞こえてくる」(1984)は、何度読み返したろう。
 
 てなわけで、この本を買う買うまいか。「たぶん、悩んで・・・買わない」だろう。悩むうちが華かもしれん。ということで、記録をつけておく。

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