Sonny Rollins 「& Co.1964」(1964)

 64年スタンダード・セッション群のコンピ。サックスの調子は悪い。

 ロリンズは64年、さまざまな組み合わせで数度のセッションを行った。アルバムとしては、"Now's The Time","After The Bridge","The Standard"に分けて当時に発売。本盤は95年にこれら音源を使ってリイシューされたCD。収録曲をまず見てみよう。

[本盤収録曲]
1.Django
2.Afternoon in Paris
3.Now's the Time
4.Four
5.Blue 'N' Boogie
6.Night and Day
7.Three Little Words
8.My Ship
9.Love Letters
10.Long Ago (And Far Away)
11.Winter Wonderland
12.When You Wish upon a Star
13.Autumn Nocturne

 LP別に分類すると、本盤が非常にマニアックな選曲とわかる。具体的には、
"Now's The Time": (1)~(5)
"After The Bridge":(11),(12)
"The Standard":(6)~(10),(13)
 つまり"The Standard"と"Now's The Time"を中心だが、全収録は一枚もない。これらセッションを聴くには、それぞれの盤を聴く必要ある。没テイクもあるようなので、セッション全貌は無理だが。
 何とも中途半端、と敢えて言いたい。というのも、演奏がどうも今一つだから。なおライナーを読むと、既発音源とは若干演奏の長さが違うテイクを収録のようす。やややこしいな。

 せっかくなので情報整理を続けよう。64年のセッション別では、以下の通り。
1/24: (1),(2),(3) [ネットのDiscographyやライナーでは2/14表記]
4/14: (4),(5)
6/24: (6),(7),(8)
6/26: (9),(10)
7/2 : (11),(12)
7/9 : (13)

 本盤観点だと、1/15、17、20の録音は未収録。1/24(か、2/14)、2/18、4/14の録音の一部は本盤へ。6/11、23の音源は除外され、6/24と/26、7/2と7/9は収録。このあと64年はレコーディングなかったようだ。
 CD一枚に収めるためと思うが、中途半端だなあ。ロリンズとしても、異様なほど録音を重ね、なかなか調子出なかったと推測する。

 メンバー的にもこの年のセッションはころころ変わる。ベースすらもボブ・クランショーで固定せず、ロン・カーターを招いた日もあり。本盤には未収録だが、David Izenzon, Teddy Smithを6/11は起用し、録音した("After The Bridge","The Standard"にそれぞれ1曲づつ収録)。
 ピアノでハービー・ハンコックが参加、日によってはジム・ホールも加わった。編成も安定しない。レコード会社とロリンズが試行錯誤と思われる。

 とにかくロリンズのサックスが危なっかしい。(1)が特にひどく、ブレスが弱く断続的にフレーズが切れる。わざとだとしたら、あまりにもセンスが悪い。腹筋でロングトーン支えてよ、とエンディングで思う。ピッチが揺れるのは今に始まったことではないが。
 フレージングのアイディアは、枯れてはいない。サイドメンの演奏も着実だ。細かく一曲づつ書こうと思ってたが正直、めげた。気に食わないところを書き連ねるのも不毛だし、いいとこ探しもつかれる。良いところも、もちろんあるけれど。

 スタンダード集でありながら、挑戦してる。"ジャンゴ"の吹込みって、今のところ本盤だけみたい。だがサックスの音色が追い付いてない。
 迷走と、あえていいたい。ロリンズはこのあとRCAビクターと契約が切れる。演奏から言うと、無理もない。

 ロリンズはインパルス!に異動し、ハード・バップのパワフルさを模索に向かう。

[Personnel]
Sonny Rollins (tenor sax)
Herbie Hancock (piano:on 1-3,11-12)
Ron Carter (bass on 1-3)
Roy McCurdy (drums on 1-5)
Bob Cranshaw(bass on 4-13)
Mickey Roker (drums on 6-13)
Jim Hall (guitar on 8-10)

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