Dizzy Gillespie, Sonny Rollins and Sonny Stitt 「Sonny Side Up」(1957)

 三人のリーダー作名義で、のびのびとパーカー風ビバップとモダンなスイングが魅せる。


 ノーマン・グランツがヴァーブを56年に立ち上げ、その活動初期に吹き込んだ一枚。顔ぶれやコンセプトは、ジャム好きなグランツの趣味かな。敢えてテナー2本と、自らが埋没しかねぬ編成をロリンズが積極的に望んだと考えにくい。
 タイトルは目玉焼きにソニーの名前を書けた洒落。とことん二人のソニーを目立たせた、ともいえる。貫禄から言ってガレスピーが親分肌見せても不思議じゃないが、気前よくガレスピーは二人に見せ場を与えたうえで、自らのスペースをちゃっかり確保した。
 
 テクニック的に派手なこともやってないし、のびのびしたテナーのアドリブも聴ける。どれがロリンズかわからないけども。したがってロリンズ狙いで聴くには、ちょっと不適切。お仕事、って感じ。演奏はファンキーで楽しいが。

 のびやかなガレスピーの歌声まで聴ける(1)。ガレスピーの歌の合いの手テナーがロリンズだろうか。
 (2)はコンボ編成だが、ビッグバンド・スイング風に疾走する爽快さ。テーマ直後の太いサックスがロリンズと思う。ときどき軋むリードミス寸前のノイズが生々しい。やたら長いテナーのソロは、ところどころでソニー・スティットと交代してる。6分半過ぎからチェイスでは、二人の音色は似通ってる。フレージングも明確に個性を聴き分けづらい。もっと聴きこめば、わかるのかもしれないが。
 いったんジャズをとことん楽しんだあと、本盤に戻ると違う感想を持つのかも。

 14分強のボリュームで、途切れず軽快にプッシュし続けるTommy Bryantのベースを筆頭に、兄弟のレイ・ブライアントのピアノと、歯切れ良いリズムなCharlie Persipも見事な仕事を見せつけた。

 B面はちょっと弛緩した作り。

 一転して遅めのブルーズな(3)は、しゃっきりしたシンバル・ワークをアクセントに、ピアノ・トリオを前面に出した。12分以上も尺を取って。しかしピアノが派手にソロを取るわけでもなく、ホーン隊が入るのは3分過ぎ。前半3分の構成が余分な気がする。謎なアレンジ。この辺がジャム風味を前面に出しすぎかも。エンディングもフェイドアウト。うーん、ジャムだ。ちょっと間延びしてる。

 (4)はブレイクを多発したバッキングのアレンジ。ビバップ風の速いフレーズと、モダンなテーマの響きが交錯した。
 冒頭のソロがロリンズかな。ペットにアドリブがつながるときのドラムの入り具合など、かっこいい。ただ、なぜかガレスピーの線が細く聴こえてしまう。



Track listing:
1."On the Sunny Side of the Street" (Jimmy McHugh, Dorothy Fields) - 5:43
2."The Eternal Triangle" (Stitt) - 14:10
3."After Hours" (Avery Parrish) - 12:21
4."I Know That You Know" (Vincent Youmans) - 5:28

Personnel:
Dizzy Gillespie - trumpet, vocal (track 1)
Sonny Stitt - tenor saxophone
Sonny Rollins - tenor saxophone
Ray Bryant - piano
Tommy Bryant - double bass
Charlie Persip - drums


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