"In Search Of The Last Trump Of Funk" The Nation Funktasia (1991)

 脈々と蠢くP-Funkスタイルを滲ませたユニットの唯一な盤。

 元Club Nouveauで当時の売れっ子プロデューサー・チーム、Foster & McElroyが仕切ったBay Area出身ファンク・ユニット、The Nation Funktasia。1991年の本盤のみで消え去った。
 バンドではなく、基本的にボーカル集団。この辺のつぶしの効かなさが生き残らなかった原因か。

 ファンカデリックの影響を90年代スタイルに塗り替えた。異世界のアメコミみたいなファンタジーではなく、もう少し現実に目を向けた。ブックレットには12ページにわたり、P-Funkの影響云々みたいな文章(ストーリー?)が載っている。パッと目を通したが、何が言いたいのか僕の英語力では歯が立たず。

 (3)で特にP-Funkの色が顕著で、"Swing Low, Sweet Chariot"の引用も飛び出した。ホーンでなくシンセで華やかさを演出が、この時代ならでは。特に鍵盤で生演奏のダイナミズムはあるけれど。打ち込みビートで硬質なノリだ。
 小編成バンドながらダビングやコーラスを上手く使い、往年P-Funkの大勢でわさわさっとした空気を丁寧にアレンジした。
 なおこの曲、シーラEの兄弟Juan Excovedoもパーカッションで参加してた。

 全編に漂う和音感もP-Funkの色を真似ている。プリンスっぽい小さく跳ねるビート感がところどころにあるあたり、91年あたりのハイブリッド・スタイルか。
 これは(2)のPV。Parliament "The Big Bang Theory"("GloryHallaStoopid (Pin the Tale on the Funky",1979)をサンプリングとある。


 基本は重ためのファンクをじっくりと。だが深刻な重厚さでなくP-Funkマナーの不穏な煙った空気を漂わす。(7)でのニュージャック・スイング経由の透き通って張り付くハーモニー・スタイルは当時ならではのアレンジだ。
 楽曲はFoster & McElroyが基本の曲を提供しつつ、何曲かではメンバーの共作クレジットもあり。メンバーのオリジナル曲もあり、決して操り人形じゃなかったみたい。
 (11)はTony Joe White "Black And White"(1969)の収録曲をカバーとクレジットあるが、JBスタイルにアレンジしてる。なぜ敢えてカバー形式にしたか謎。

 全編にわたりテンポこそまちまちだが、ダンス・ビートを基調にした。唯一のスローが(10)のみ。おまけのようにメロウな空気を漂わす。

 P-Funk風のスタイルという普遍性を下敷きなせいか、時代を経た古びさは驚くほど少ない。あまり時代に寄り添わなかったのが勝因か。でもまあ、B級ではある。

Track List:
1.Intro 0:43
2.Anti Funky World 6:17
3.Move Me(*) 4:34
4.Political Feet (And Booty Affair)(`) 5:03
5.Planet Earth Thang(#) 5:08
6.Fuzzy Sunshine(#) 4:23
7.Coool-Aid Express Card(") 5:01
8.I Got Soul(`) 4:53
9.On A Mission(%) 6:03
10.Peace, Love And Happiness(=) 5:02
11.Who's Making Love(\) 4:22
12.Pheebie Not Confession(=) 1:54

Composed by
Foster & McElroy, F & M + Ink Penn (*),F & M + "E"=Theory(%),F & M + Bambi(=),
Coool Aid & Bambi (`),Bambi (#), Coool Aid ("),
Homer Banks,Don Davis & Raymond Jackson(\)

Personnel:
Ink Penn (Thomas Anthony Penn) ;vo
Bambi (Susan Verdejo) : vo,cho,dialogues & rap, ds machine programming on 5
Coool Aid (Von Carter) ;rap & background
"E"=Theory (Eric Burn):vo,cho,dialogues & rap

Dezil Foster : key, ds machine programming
Thomas McEleoy: key, ds machine programming

Jinx Jones ; g on 5
Bryan Carter ; b on 5
Jeffrey McCornic ; sax on 7,10
Juan Excovedo : per & per arrangement on 3
Peter Michael ; per & per arrangement on 3

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