"Birds of Fire(火の鳥)"(1973)The Mahavishnu Orchestra

 第一期2ndで全米15位のヒット・アルバム。どの層が買ってたんだろう。

 マハヴィシュヌも当然後追い。数年前にまとめて聴いた。プログレもフュージョンもさほど拘らない人生を送ってきたため、本バンドも知識のみだった。本盤の位置づけや情報もWiki頼りの後付けだ。

 全曲がジョン・マクラフリンの作曲。マイルス・バンドを抜けて、(2)のようにあからさまなライバル意識を前面に出しつつ、タイトで複雑なアンサンブルが本盤で聴ける。アドリブをソロ回しではなく、ミュージシャンの自己顕示そのものみたいなソロだ。
 ソロになると唐突に楽器のミックスが中央に出る。(1)が顕著だが、イヤフォンで聴いてると楽器の位相があっちこっちに飛んで、結構あわただしい。

 ソロ回しはマクラフリンとヤン・ハマー。ほんの少し下がった形でJerry Goodman(vln)。ビリー・コブハムは手数多く叩きのめすため、まっとうなジャズはRick Lairdのベースのみ。(7)ではぐいぐい押すロックなベースを聴かせるけれど。

 非常に、凝縮というか賑やかというか喧しいというか、パワーに満ちたアルバムだ。
 バンド・アンサンブルは本盤時点だと、音楽の追及に昇華されておりエゴの剥き出しあいではない。

 マクラフリンのギターもテクニックひけらかしでなく、いかに音を詰め込むかって性急さを感じた。しかしこれ、ジャズとは違うな。
 アコースティックな(5)も、グルーヴより透徹なスピード感が先に立つ。ドラマティックな雄大さも、フュージョン。だがお洒落さより攻める息苦しさが漂った。
 ドラムの刻みも超高速フォービートだが、ロック的なダイナミズムが溢れんばかり。
 
 (7)みたいにソロを噛ましあう、生のぶつかり合いが良い。構築度よりもミュージシャンから溢れるアドリブを味わいたい。高速フレーズすぎてビバップよりハードロック的な硬い味わいが、ちょっと好みと違うのだが。しかしドラムのソロだけ、少々たるい。
 
 本盤発売時、収録曲を演奏の73年NYブルックリンのBananafish Gardensライブ映像。


Track listing;
1."Birds of Fire" 5:50
2."Miles Beyond (Miles Davis)" 4:47
3."Celestial Terrestrial Commuters" 2:54
4."Sapphire Bullets of Pure Love" 0:24
5."Thousand Island Park" 3:23
6."Hope" 1:59

7."One Word" 9:57
8."Sanctuary" 5:05
9."Open Country Joy" 3:56
10."Resolution" 2:09

Personnel:
John McLaughlin - Guitar
Rick Laird - Bass
Billy Cobham - Drums, Percussion
Jan Hammer - Keyboards, Moog synthesizer
Jerry Goodman - Violin


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