TZ 5010:"Eye Yamataka / John Zorn" (2005)

 NYのTonicで2003年9月に一ヶ月連続で開催のジョン・ゾーン生誕50歳記念ライブ。TZADIKから第10弾の本盤は、ヤマタカ・アイとのデュオ。

 録音は9月15日の2ndセット。(5)でフレッド・フリスがゲスト参加した。この日の1stセットがフリスとゾーンのデュオゆえに成立した飛び入りだ。ヤマタカの機材テクニシャンとして澤井妙治のクレジットもあり。

 演奏はすべて即興。ヤマタカは絶叫一辺倒ではなく、電子ノイズを不穏にばらまく展開でゾーンとスリリングに斬り合った。ノイズはハーシュにとどまらず、時にスペイシーな広がりまで見せる幅広い響き。規則性は薄く、ランダムなノイズを出してるかのよう。

 

 長尺一本勝負でなく、10分弱のパフォーマンスを6曲並べた。鋭い音が飛び交っても堅苦しく緊迫せず、どこかユーモラスな余裕や幅を感じるのがこのデュオの特徴だ。
 ネイキッド・シティ時代から共演を重ね、気心知れた仲での遠慮会釈ない自由な即興が詰まってる。
 
 ヤマタカの鋭角なシャウトと電子音の奔流は、激しく目まぐるしい。ゾーンはフリーキーな軋みで応えるが、どちらかといえばヤマタカが幾分押して聴こえた。決してヤマタカがゾーンを聞かず、好き放題やってるわけでもないのだが。
 そう、乱雑な音が飛び交う即興ながら、この音像は不思議と一定の調和を保ってる。暴力的なエゴの押し付け合いではなく、アンサンブルとして脅威的に成立した。たしかにつかみどころ無い、無秩序な展開ながら。

Personnel:
Eye Yamataka: voice, electronics
John Zorn: alto saxophone
Fred Frith: guitar (5)

 フリスも加えた3人の長尺ライブ映像。本盤の10年前、1992年4月11日、NYニッティング・ファクトリーでのライブだ。


 95年にイタリアでのヤマタカとのデュオ・ライブ映像もあった。

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