"AKETA・ミーツ・ダイロー/アケダイロ・オーケストラ -BLACK-"Aketa Meets DAIRO (2009)

 鍵盤同士の応酬をオケ編成でぶちかました。CD二部作の1枚目で1stセットを全収録した。

 スガダイローをフィーチュアした、アケタの店35周年記念ライブ・シリーズの一環から。"カリファ"(1996)、"長者の山"(1997)に続く、その夜のステージを全収録の第二弾。"Life Time"(2005)のように2枚組にせず、2タイトルに分けたのはなぜだろう。

 ここではピアニストとしてのプライドはあまり前に出さず、明田川はすっとキーボードに引いた。興業としての面白さ優先と思うが、ダイローと明田川で鍵盤とピアノを弾き分けた様子も無い。あくまで店のピアノはダイローに委ねた。

 スガダイローをアケタの店で初めて聴いたのは04年の12月31日。そのころすでに渋さ知らズに出演してたが、そっちよりも先にここで聴いた。
 第一部の鈴木勲バンドにピアノで出演、当時のライブ感想を読み返すと結構ラフな演奏だったようだ。たしか第三部でも飛び入りで一曲弾いた記憶あるが、さだかではない。
 スガダイローはとにかく指を強烈に回しながらフリーキーに叩く印象だ。

 本盤では明田川との対比が見事に聴ける。曲を崩しながら構成をきっちり整える明田川と、奔放に崩しながら曲を爆走するダイロー。若手とベテランのアプローチの違いをたっぷり味わえる。
 本来はシンプルなリズム隊だけで、この対比を感じる手もあった。だが今夜のライブはアケタの店35周年祭りの一環。オーケストラ編成だ。4管編成で長尺ソロが次々飛び出し、聴きどころ満載。贅沢な夜だ。

 収録曲は全て明田川のオリジナル。アップテンポに突き進む(1)で幕を開け、オカリーナでしみじみなイントロの(2)へ。ロマンティックな(3)から、痛快なファンキーさを盛り上げる(4)に。
 馴染のレパートリーをずらり並べ、バンドは安定。エレピ音色で明田川はソロ以外、比較的バッキング風のプレイが多い。そこへピアノがガンガンと疾走する。
 バランスがきれいに取れ、無闇にピアノが強く鳴り過ぎないのはダイローがその場でボリュームをコントロールしたかな。
 
 濃密なライブがたっぷりと味わえる。ああ、生で聴きたかった。

<収録曲>
1. ブラックホール・ダンシング
2. サムライ・ニッポン・ブルース(リンゴ追分入り)
3. アルプ
4. 室蘭アサイ・センチメンタル

Personnel;
AKETA(ep,オカリーナ,arr)
渡辺隆雄(tp)
林栄一(as)
榎本秀一(ts)
松本健一(ts)
吉野弘志(b)
楠本卓司(ds)
スガ・ダイロー(p)

録音:2009年5月27日アケタの店ライブ 1st stage

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