TZ 7396:David Krakauer "Pruflas: Book of Angels Volume 18" (2011)

 毎アルバムで奏者を変え、第二期Masada"The Book of Angels"316曲を演奏するシリーズ。第18弾はクレヅマー・ジャズロックのデイヴィッド・クラカウアのバンドだ。

 David KrakauerはNYでクレヅマー演奏のCl奏者。TZADIKには"Klezmer Madness!"(1995)を初めとし、数枚のアルバムを残してる。ジョン・ゾーンとの共演歴の多寡は別にしても長年、ゾーンと交流あり。音盤では"Kristallnacht"(1993)、"Bar Kokhba"(1996)に参加した。

 本盤ではエレキギターやラップトップといった楽器を投入したカルテット編成で、ハードなロック寄りのジャズを聴かせる。梅津和時KIKI BANDのファンなら親和性ありそう。 クレジットは単独名義だが、実際は彼のバンドTHE MADNESS ORCHESTRAとしての録音だ。


 同バンドの09年ライブがこちら。ギターとドラム以外は全員メンバーが違う。このライブだとアコーディオンや鍵盤入り。いろいろ音楽性を試行錯誤してきたようだ。


 メンバーのうちKeepalive(laptop)は本名Jeremy Flower、バンドRainbow Brightのメンバーでもあるらしい。音楽性はこんなの。

 Michael Sarin(ds)やJerome Harris(b)はさまざまなバンドを股にかけるミュージシャン。Sheryl Bailey(g)もリーダー作が何枚もあり。全員が本盤のバンドを軸にした活動では無いらしい。たまに集まって、ライブする格好か。ますますKIKI BANDみたい。

 全体はエレクトリック志向だが、リーダーのクラリネットは頑なにアコースティックを狙う。ギターも時に激しく鳴るが、基本はブライトなジャズ。でもしばしば現れる、エッジ鋭い勢いにロック性あり。
 ラップトップの役割が非常に微妙だ。サンプリング音源を出してるみたいで、リズムのおかず役かな?(7)でのフラジオな木管楽器の音も、ラップトップ出しかも。

 楽曲によりリズムや音の抜けに違いを出し、バリエーションをつくる。その一方でテンポ感は非常に似通ったところが、奇妙な特徴だ。
 演奏も上手い。とはいえジョン・ゾーンのプロジェクトほど流麗さや緊迫感は無く、少々寛いだ雰囲気か。
 なお本盤に収録曲は全て新曲。他のMasada関連盤では聴けない曲である。

Personnel:
David Krakauer - clarinet, bass clarinet
Sheryl Baile - guitar
Jerome Harris - electric bass, voice
Keepalive - laptop
Michael Sarin - drums


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