TZ 7367:Bar Kokhba "Lucifer: Book of Angels Volume 10" (2008)

 アレンジをアルバムで変化するシリーズで、Masada第二弾"The Book of Angels"の316曲を演奏する、第10弾は満を持してBar Kokhbaが登場した。

 Masada派生ユニットの初回であり老舗。Masada本体のスピードを落ち着きに変えた小編成コンボだ。ジョン・ゾーンにより創られたユニットながら、折に触れ結成を企画され演奏を披露してきた。
初期アルバムから微妙にメンバー変化のBar Kokhbaだが、ここでは05年のゾーン生誕50年ライブの編成を踏襲した。ゾーン自身も指揮としてクレジットあり。

 冒頭一発の柔らかなピチカートが響いた瞬間、奇妙に安心する。安定したアンサンブルとオリエンタルなムード。エキゾティックな退廃と先鋭が自然に同居する、不思議なサウンドが充満した。 
 演奏曲は全て、本盤のみで披露の新曲ばかり。けれどもどこか、既に聴いたことある幻想を覚える。この編成が産む音楽へ親しみ、Masadaのメロディが通底するムードが産む誤解ながら。

 なおゾーンはアドリブのタイミングや、楽器の構成を指揮と思われる。聴いてても、どの辺が指揮か分からない。逆にそのくらい、このアンサンブルは滑らかだ。例えばこんな感じで、指揮のはず。


 バイオリンとチェロのふくよかさを、ギターが訥々と貫く。淡々と誠実にパーカッションが刻み、Masadaのリズム隊がグルーヴさせる。Masadaとはまったく違うアプローチで。
 スローなMasadaとは近しい。けれどもここではバロンもコーエンも激しさをグッと抑え、ダンディに張りつめたムードを醸し出す。
 たとえば(4)みたいに暴れても、どこか大人しく落ち着いてる。そこが魅力なんだけど。

Personnel:
Cyro Baptista - percussion
Joey Baron - drums
Greg Cohen - bass
Mark Feldman - violin
Erik Friedlander - cello
Marc Ribot - guitar
John Zorn - conductor

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