無料DL音源の立ち位置は?

「フリー・ダウンロード100選」が読みたくて、久しぶりにMM誌を買った。

音盤の羅列に軸足を置き、分析要素が薄くて残念。次に期待だ。とはいえ勉強になる。フリーDL音源はものすごく乱暴に分類すると、ラップ系のミックステープと、Bandcampらのインディネット・レーベル系の二つに大別かと思ったら、ブラジル音楽も無料DL配布が盛んという。知らなかった。

無料DL音源は膨大なだけに、指標が欲しい。玉石混交過ぎるから。「俺が玉を探してやるぜ!」とBandcampやサンクラを漁ることもあるのだが、すぐさま断念する。量が多すぎる。

この手の音源レビュー媒体として、アプリ"音専誌"がある。音楽専門のレビュー誌だ。でもあまり更新されないのが難点。

ちなみに本特集に併せ、フリーDLのレビューの有名ブログ、"キープ・クール・フール"が10/15に更新停止となった。Sampling loveが的確な記事を投稿してる。
更新停止の理由は、MM誌の「フリー・ダウンロード特集」で選盤と序論を担当が切っ掛け。このブログ主はMM社の営業社員だったそう。知らんかった。

フリー音源は違法ダウンロード対策とか、CD売れぬ現状でライブ動員ツールなどと、今回の特集で分析ある。特に異論は無い。だが、もうひとつの違和感をぼくは持ち続けてる。

それは、溺れる渇望感だ。

"溺れる"と"渇望感"に論理矛盾は無い。例えば本誌の100枚もの無料音源、すべて聴く人が何人いるだろう。聴きたい、でも聴ききれない。
フリーDLの活発化が、逆説的に音楽観賞の首を絞めてる皮肉さ。この違和感を解消する策を、いまだにぼくは見つけられない。

違法ダウンロードは確かにCD売り上げに影響あるだろう。いっぽうでそれは、どこまで音楽の普及に悪影響がある?実際にやってみるといい。どっかの無料配布サイトから、フリー音源をあっというまにテラバイト単位でDLできる。それを一体、何回聴く?
違法ダウンロードだって一緒だ。落したことで満足してそれを聴きこむ人が何人いるだろう。そして聴きこむ人は買うよ、きっと。

つまり違法ダウンロードの弊害は純粋に売り上げであり、音楽やミュージシャンへの愛情にはごくわずかな支障しかない・・・はず。愛情なく無料で聴いて捨てる現象は、この際横へ置く。そういう人は有料だと買わないから、結局同じことだとぼくは思うが。

同じものを聴きこむならば、無料音源はそもそも用がない。でも無料音源(もちろん有料でもいい)には、まだ見ぬ魅力が詰まってるはずだ。それをぜひ、手にしたい。・・・しかし、多くて聴き切れない。

そんな飽和した切望には、有効な羅針盤が必要だ。それが、レビューであり紹介媒体だと思う。だけどそのガイドに従って聴くだけってのも、芸がない。

何を聴こう。この無料音楽に溢れた今、そんな渇望感を常に感じてる。PCの中には、聴きたい音楽がいっぱいあるのに。

だからCD買うのは悪いことじゃない。・・・と、自分に言い聞かせてみる。お金っていう、一番分かりやすい取捨選択の基準で、自動的に聴くものが決まる。
あるいは好みにぴったりのラジオでも、いい。そんなラジオ、どっかに無いか。手っ取り早く、自分のHDD内のMP3をランダム再生すればいいのだが。

関連記事

コメント

非公開コメント