ドゥワップの愉しみ。第4弾!!

 達郎のアルバムでドゥワップを知り、かれこれ30年。アメリカではライノが特上のボックスを何枚も出していた。今回、その血を引きつぐBoxが出てびっくり。

"The Super Rare Doo Wop Box"(2015:Rock Beat)

 5枚組で全101曲を収録してる。選曲はコレクターで有名なビリー・ヴェラ。暦年順で51年から63年までの音源を収録した。主なのは50年代初頭だ。
 音質もまずまず。この頃はSP盤?スクラッチ・ノイズはきれいに消している。

 なんとまあ、まったく知らないグループばかり。オリジナル盤を集めるなら一千万円以上かかると書いてるが、そんなもんだろうな。ジャケット・デザインはライノの往年ボックスを踏襲した。ライナーの序文にも「当時のライノの社長リチャード・フーから電話をもらった」みたいに、継続性をアピールする。
 ライナーに「ライノの各ボックスは廃盤、未開封品は一万五千円のプレミアついてる」と嘆く。中古だと安いが、新品だとそんなもん?
     

 なんにせよ、ライノの各ボックスからもう20年か。各4枚組で全3タイトル。見事にドゥワップの名曲を並べてた。後半は少々、腰砕けと思うが。懐かしい。

 本ボックスは、パッケージとしては少々不満ある。いわゆるスパゲティ・ボックスCDより一回り大きくかさばる。CD5枚組に仕立てた編集も意味不明だ。4枚組に収まる曲集じゃないか。
 パッケージ小さくして原価下げず、豪華さを狙ったか?日本のAmazonで6500円くらい、さほど高めじゃないけれど。

 ライノがBox出した20年前と今では、大きく環境が異なってる。今は湯水のごとく音源があり、いかに聴き進めるかを悩むだろう。特に初心者は。
 Youtube,Google Books,そして再発CD群の海に溺れるはずだ。

 まずYoutubeが凄い。ちょっと検索したら、びっくりするくらいレア音源もYoutubeで聴ける。さらにあの時から発掘も進み、さまざまな再発CDもあり。http://thedoowopjukebox.com/" target="_blank" title="The Doo-Wop Jukeboxみたいなマニア・サイト">The Doo-Wop Jukeboxみたいなマニア・サイトもある。

 Google Booksも無茶なことしてる。ドゥワップの辞書的なMitch Rosalsky著"Encyclopedia of Rhythm & Blues and Doo-Wop Vocal Groups"(2002)が、Google Booksに載っててひっくり返った。

 Amazonでドゥワップで検索したら、膨大な再発CDが出てくる。なにがなんだかわからない。特に有名曲は、幾度も幾度もCD再発されている。この"Big Box of Doo Wop"はデジタルAmazonで、600円で160曲入りだ。・・・入門編にこのコンピ、いいかも。


 ここまで聴くチャンスが溢れるともう、パッケージなりコンセプトなりで取捨選択しか手が無い。達郎の"On the Street Corner"(1980)が出たころと隔世の感だ。改めて今は、21世紀なんだなあと実感した。こんな時代が来るとはね。
    

 エラそうなこと言うほど、ぼくはドゥワップを追いかけきれてはいない。しかしドゥワップのロマンティックな魅力には強烈に惹かれる。コンセプトは50年代のヒップホップ。黒人の若者が、雨後の竹の子みたいにコーラスを響かせた。
 バード・グループを筆頭に、さまざまなグループ名にはワクワクした。夢が詰まってるみたいで。

 アップはさすがに古臭い場合もあるが、甘やかなバラードのふくよかな響きの魅力は、60年以上たった今も有効だ。
 

 


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