TZ 7337:Masada "First Live 1993" (2002)

 貴重な記録が残ってた。Masada初ライブ音源だ。


 既に注目浴びてたジョン・ゾーンならでは。その後の大活躍ならびに代表ユニットとなったマサダの1stライブ音源が02年に発売された。このとき既に、録音から約10年後。観客録音のブートではない、きっちりレコーディングされてたみたい。将来を見越して、か。
 収録曲は1st~3rdに収録曲で、特に新味はない。録音は93年9月12日。1st~3rdの録音が翌年94年2月20日。約半年前から、ライブを重ねて万全体制で録音かな。

 演奏の特徴は、どこか隙が多いところ。まったりと演奏の空間が長い。デイブ・ダグラスがいくぶん遠慮がちに絡む。スピードやスラッシュ要素は低く、まっとうなユダヤ・ジャズとして演奏した。
 このときはMasadaのもう一つの魅力である、勢いやタイトさはあまり感じさせない。おっとりしてる。
 "Zebdi"みたいなフリーキーなアップテンポの曲はもちろんある。けれどもそれはメロディアスなフリージャズ、の軸へ素直に載っている。Masadaならではの鋭さとは、少し違って聞こえる。

 いちばん印象違いが"Piram"だろう。高速リフとクールなキメが特徴的な曲。冒頭はうねうねとアドリブが自由に高まり、おもむろにテーマへ。しかし、大人しい。綺麗にメロディが奏でられるも、飛翔しない。跳ねない。じわっと穏やかに雪崩れてしまう。

 本来のMasaa特有なハイ・スピードは、演奏を重ねた習熟ゆえの高速化と新鮮味を創るための、必然的な奏者側の加速かもしれない。
 荒削り、ではなく磨く前の原石。そんな感じ。まだゴツッと探るような味わいな一枚だ。

Personnel:
John Zorn – saxophone
Dave Douglas – trumpet
Greg Cohen – bass
Joey Baron – drums


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