TZ 7323:Masada "Live in Taipei 1995" (1998)

 台湾でのMasadaを捉えた2枚組のライブ盤。

 Masadaのベストな演奏とは言い難い。ある種、ファン向け。演奏は決して悪くはないが、台湾の演奏ってどんなだろう、って好奇心を満たす記念ライブ盤みたいな感じ。

 PAアウトでなく、オーディエンス録音っぽい響きだ。Masadaはマイクを使わず生演奏がコンセプトのはず。箱鳴りのリバーブをまとって、悠々と演奏した。あまり二管が絡み合わず、順繰りにソロ回しした感あり。キャパ数十人のスペースらしい。たぶん、場所はここ

 なおCD盤は1995年の録音とあるが、ブート業者によると1996年の間違いらしい。真相は不明だが、興味深い。このページによると、当日のライブ演奏から抽出する形でCD2枚分の音源をリリースしたみたい。てっきり、ライブを丸ごと発表と思ってた。

 ライナーには詳細な録音場所や時期が記載無いが、台湾の台北クラウンシアターでの演奏。Masadaは1996年5月22日から24日までライブをしたらしい。このブート業者の記述が正しければ、Disc 1の(3)(6)(8)(9)とDisc 2の(3)(8)(10)が5月25日の音源。この日は他に未CD化で、7曲の演奏がされたみたい。
 CD収録は演奏順もバラバラに再構成された。ずいぶん細かい選曲と編集だな。
 
 全般的に大人しめのMasada。火のつくようなスピードよりも、どこか探るような抑えを感じた。
 たとえばDisc 1(4)のように興の趣くままツルツルと滑るような、独特のグルーヴ感を聴かせるテイクもあるが。全体的に荒々しさも、コントロール効かせた気がする。

 選曲の妙味で言うと、Masada版でスタジオ録音の無い"Gevurah"が本盤で聴けるくらいか。あとは既発の代表曲をずらり並べた格好。派手な曲は抑え、いがいと地味なレパートリーを並べた印象ある。
 上のブートのセットリストに寄れば、むしろ未発表曲のほうが興味深い。Masada正典の第六弾に収録の"Beer Sheba"、第八弾の"Amarim"や"Tohorot"、第十弾の"Taltalim"など、スタジオ録音でしか聴けない曲のライブを、この機会にMasadaは演奏してる。よっぽどレアだと思う。これらもいつか、正規リリースして欲しい。

Personnel:
John Zorn - alto sax
Dave Douglas - trumpet
Greg Cohen - bass
Joey Baron - drums


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