TZ 8184:Haggai Cohen-Milo"Penguin" (2014)

 イスラエル出身でNYを拠点に活動するベーシストがイスラム風味全開のジャズを聴かせる。


 アルバム発売予告の宣伝映像があった。


 Haggai Cohen-Miloの公式Webのディスコグラフィによれば、サイドメンで録音参加が08年から。自己名義はOmer Kleinとの共演盤で"Duo"(2008)が初で、リーダー作は本盤が1stになる。
 自らのウッドベースがサウンドの軸ではあるが、あまり目立たない。むしろダイナミズムは控えめのミックスで、アルバム全体がのっぺりと響く。オーソドックスなジャズ構成を持ちつつ、アラビックなメロディや和音感と滴るグルーヴが特徴だ。

 アレンジはギターとドラムのトリオ編成が基本。曲によって管やギターがゲストで加わった。参加ミュージシャンは不勉強で知らない人ばかり。同郷の人も多そうだが、NYでのイスラエル・コミュニティで活躍するミュージシャン仲間か。

 しゃっきりと歯切れよくグルーヴィだが、どこかエキゾティックなイスラム圏の文化構造をふんだんに前へ出す。しきりにユニゾンでテーマを奏でるあたり、いかにも。
 ベースはメロディアスに低音を刻むが、無闇に前へ出ない。どれもが上手い演奏だが、タイトさは目立たず、むしろふわりと穏やかな柔らかさを感じた。掴みづらいしぶとさが本盤の魅力だ。
 じっくり聴いてると時にポリリズミックなアプローチや、リズムとソロの捻ったアンサンブルが耳に残る。アコースティック一辺倒でなく、ギターは時にエレキに持ち替えた。

 滑らかなアドリブをどのミュージシャンも、ゆったりと広げる。ライブではさらに、伸び伸びと穏やかな演奏をたっぷりと楽しめそう。

Personnel:
Haggai Cohen-Milo: Bass
Ziv Ravitz: Drums
Nadav Remez: Guitar
Shanir Ezra Blumenkranz: Oud (on 1,2,6)
Matan Chapnizky: Tenor Sax, Soprano Sax (on 3,4,7,9)
Evan Francis: Alto Sax (on 5,8)
Mateo Lugo: Guitar (on 3,4,7,9)

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