TZ 8099:David Fulmer "On Night"(2013)

 硬質な前衛音楽の室内楽。


 David FulmerによるTZADIKでは今のところ、唯一の自己名義盤。バイオリストとしては、ジョン・ゾーンの作品で"Lemma"(2013)でなど、何枚か参加している。

 本盤ではバリバリの現代音楽を披露した。無調なのか、進行感や展開のダイナミズムが無い。淡々と音が広がり、無機質に鳴っていく。たぶん高度なテクニックや和声を使用と思うが、細かい解説が無いと今一つわからない。ただただ、難解で単調なだけ。こういう作曲家の狙いについて予備知識が必要な音楽は始末が悪い。
 聴き取る音楽知識や感性が無いと、ただただ苦痛に時間が過ぎてしまう。

 本盤は音楽的なダイナミズムも希薄で、あまり盛り上がりも無い。現代音楽ファン向けだ。

 収録曲は2010-12年に作曲された"On Night"。5楽章構成で、解説によるとそれぞれ違う場所や機会に委嘱曲を、改めて組曲として一曲にまとめたらしい。第一楽章の演奏映像がYoutubeにあった。

 ポイントは独奏楽器と室内楽隊との絡みの複雑さ、か。ひたすら抽象的かつ奇妙に金属っぽい響きが続く。特殊奏法やノイズが出る場所もあるけれど、あまりトリッキーな奏法はないのに。
 なお本作はHideo Hagiwaraの影響を受けてるらしい。萩原英雄のこと?

Personnel:
David Fulmer: Conductor

Argento Chamber Ensemble
Jay Campbell: Cello
Gareth Flowers: Trumpet
Eliot Gattegno: Solo Soprano Sax
Emilie-Anne Gendron: Violin
Matthew Gold: Percussion
Carol McGonnell: Clarinet
Blair McMillen: Piano
Yoobin Son: Flute
Matt Ward: Percussion


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