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Australian Crawl 「Sons of Beaches」(1982)

 若干大味だが、メロウな聴きどころは残る。

 オーストラリアン・クロールのベストは、2nd"Sirocco"(1981)だと思う。しかし人気絶頂期に作られた本盤も、まだ神通力は幾分残ってる。双璧には少々物足りなさも残るが。
 特にいかにも時代を反映した、ずっしり重く響くスネアの音色が、今となっては煩わしい。もっと軽くまとめてベース強調のミックスのほうが普遍的では。

 豪州出身ながら英米で活躍してたプロデューサー、マイク・チャップマンとハワイで2ヵ月間、合宿っぽく録音したアルバム。
 なぜか1stから3rdシングル"Downhearted"をセルフ・カバーした。

 この盤のあと、Bill McDonough(ds)が抜けたりバンドの不協和音が始まるけれど。この時点では、民主的に製作したそぶり。楽曲もさすがにジェイムズ・レインの曲が多いが、比率で言うと半数にとどまる。

 冒頭曲はいくぶん大仰で、スタジアム・クラス狙いの産業ロック寄りかと構えるけれど。アルバムが進むにつれて、独特の甘酸っぱいメロウさも滲んだ。前述のようにドラムの賑やかさが逆に古めかしくなってるけれど。
 歯切れ良いドラムに、うねるベース。そこへギターが軽やかに乗るバンド・サウンドは締まってる。
 特にゲスト・ミュージシャンも呼ばず、自らのみで成立させるアレンジだ。一発録音ではなく、もちろんダビングも施されているが。

 意外と隙間無い音づくりだけれど、飽和する押しつけがましさはさほど気にならず。
 なんでハワイで録音したかの必然性は分からないけれど。それなりに一体感あるアルバムだ。
 いまいち含みのある感想なのは、耳を強烈につかむキラー・チューンや、挑戦やスリルって引き締まりが物足りないところ。手なりでそつなく作った風情を感じてしまう。
 リゾート地で寛いだノリってわけでもないんだよな。


Track list
A1 Runaway Girls 4:04
A2 Daughters Of The Northern Coast 4:50
A3 Mid-Life Crisis 4:43
A4 Shut Down 4:06
A5 King Sap (And Princess Sag) 2:44
A6 Letter From Zimbabwe 2:43
B1 Downhearted 3:59
B2 Live Now, Pay Later 4:42
B3 Dianne 3:40
B4 Grinning Bellhops 4:27
B5 Waiting 3:51
B6 (Not So) Happy Song For Problem Children 3:30

Personnel
Vocals - James Reyne
Bass - Paul Williams
Drums, Vocals - Bill McDonough
Guitar - Brad Robinson
Guitar, Vocals - Guy McDonough
Lead Guitar, Slide Guitar - Simon Binks

Producer - Mike Chapman

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