TZ 8033:Sylvie Courvoisier "Signs And Epigrams"(2007)

 スイスの女性ピアニストが内部奏法を多用した、現代クラシカルなピアノ・ソロ。


 本盤はTZADIKのソロ名義では1st。彼女はTZADIKと縁が深く、ソロ以外にジョン・ゾーンの作品へも色々と参加してる。

 ライナーにある二つの画像は図形楽譜か。TZADIKコンポーザー・シリーズの常として、普通の譜面も一枚載っている。かなりトリッキーな譜割だが。

 本盤で聴ける内部奏法は、とびきり繊細な表現だ。テンポ感やスタイルはクラシックのスタイルに準じてる。たぶん(4)~(6)以外は全て、譜面モノ。
 ライナーには数曲で、シルヴィーの解題あり。読んでも難しくて内容が分からないけれど。
 盤を通じて感じるのは、きれいなメロディより激しく跳躍して鍵盤を叩くイメージ。しかし騒音を狙わず歌心があるため、響きは整った場面が多い。したがって行き過ぎた前衛音楽を聴くときみたいな、息苦しさや難解ぶりは無い。
 むしろ内部奏法と合体した、不思議な響きに浸ってしまう。

 (2)での鍵盤と並行して、プチプチと鳴る音の対比が興味深い。電子音楽をダビングしてるかのよう。内部奏法か。
 (4)では響き渡るプリペアード・ピアノの金属物が、まるでスネア・ドラムとのデュオを聴いてるかのよう。さらに普通のプリペアード・ピアノの音色も交じる。ドラム演奏、じゃないよな・・・。どちらも奏法が全く想像つかない。

 最後に(10)で10分以上にわたり、しっとりと静かな楽曲。これまでの喧騒を洗い流し、穏やかにアルバムの幕を下ろした。

Personnel:
SYLVIE COURVOISIER ; Piano

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