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Georgia Anne Muldrow 「Umsindo」(2009)

 つかみどころ無い独特の音世界が、濃密に詰まった。

 アフリカ音楽風味から幕を開け、酩酊感漂う不穏なヒップホップがばらまかれた。
 ジョージア・アニ・マルドーの2ndアルバムは、彼女のパートナーであるダドリー・パーキンスと共同運営レーベルSomeOthaShip Connectより自主製作で発表した。
 プロデュースはMs.One、作曲・録音・アレンジはMs. One And Her Ancestral Orchestraの変名を使って、全てマルドロウが自分で行った。

 歌モノが基本ながら、フリージャズやヒップホップに70年代のニュー・ソウル風味を貪欲に混ぜて、独特の妖しいムードを作る手腕は1stよりさらに洗練された。
 孤独な寂しさもうっすら漂う内省的な1stから、本作は個人的なムードは維持しながらも凛々しい鋭さがぐっと強調された。どの曲も勇ましい頼もしさあり。
 
 つかみどころない平歌とサビがあいまいな構成と、煮え切らない和音感や唐突なサウンド志向は前作から継続。マッチョさを外して、しなやかに震えるファンクネスは本盤でもたっぷり味わえる。

 本作は全24曲。CD1枚分、みっちりと曲を詰め込んだ。一曲それぞれはさほど長くなく、アイディアのデモテープをズラリ並べたよう。だけど、とっ散らかりながら散漫さはない。

 1stよりも音作りがいくぶん洗練され、キャッチーさをほんの少し増やしてる。
 むやみに分厚い音数じゃないけれど、上手く滲ませたミックスの音像は奥行き深く聴こえる。情報量の多寡にかかわらず、奥底を探りたくなる魅力あり。
 聴いてて爽快感に乏しいし、寛ぎもしづらい。だけど好奇心はくすぐられる。ヒップホップとカテゴライズして終わりとするには、もったいない。


Track list
1 Jina Langu Ni Afrika (My Name Is Afrika)
2 John De Conqueror (Ona Move)
3 Seminole Unity Chant
4 Uhuru Flight
5 Daisies
6 Okra
7 Sermonette
8 Fonky Day
9 Generation/You Got It
10 Nsamanfo
11 Caracas
12 Slice It
13 So Far
14 Roses
15 Idlozi
16 Slice It (Reprise)
17 Kids
18 West Coast Prayer
19 E.S.P.
20 Beya
21 I.Q.
22 De Wiz
23 Roses Pt.2
24 Diaspora

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