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Acid Mothers Temple & The Melting Paraiso U.F.O. 「AMT祭2016 CDR」(2017)

 王道の選曲で、盤石たるライブ音源を楽しめる。

 アシッド・マザーズ・テンプルが名古屋得三で年末恒例に開催する「AMT祭」。第16回として12/9に前売り券と引き換えで配布されたCD-Rだ。当日の様子はこちら

 中身はネクスト・ジェネレーションの編成で、まだ田畑満が在籍時のライブ音源で、演奏日は不明。しめて56分の長尺になっており、前売り特典のオマケなレベルを超えるサービス精神。これだけでアルバム1枚へ十二分になる。
 おざなりにライブ・テイクを10分くらい入れて終わり、みたいなケチ臭さがない。

 ちなみに2017年ライブ音源はIAへ4つ上がっている。セットリストを眺めると毎回、若干の曲変更があるけれど。(2)はたいがい、ライブのクライマックスに演奏している。
 ある意味で超定番の"Pink Lady Lemonade"を敢えて収録から外して、AMTの混沌と疾走の醍醐味を集約した選曲っぽい。

 最初は"La Novia"でじっくり始まった。ひとしきり混沌にうねった後、インプロが盛り上がる。スピーカーが飛ぶくらいの勢いで思い切り充満して、すとんと落ちるのは演出か。
 そこからハーモニカ・ソロが始まり、シンセの煌めきが彩りを添えた。ドラムが緩やかに拍頭を提示し、シンセが揺らめいて浮遊していく。混沌と不定形な音像の中、ドラムが明確に道しるべを作った。
 ボーカルとハーモニカが静かに響き、じわじわと盛り上がる。ボリュームもテンションも。そして、テンポも。
 
 観客の歓声が響く。演奏はいったん静かになったが止まらない。うっすらブルージーに曲は続いた。歌ってるのは田畑かな。
 再びハウリングっぽく音が跳ねるけれど、これはノイズっぽい。

 エレキギターも積極的に音を出し、いっきに前のめりに盛り上がった。ギターソロに音を収斂させ、ブルージーなイントロから一気に演奏へAMTは突っ込む。
 野太く二本のギターは絡みつつメロディを奏で、シンセは高らかに舞った。あまり延々と引っ張らず、さくっとエンディングに雪崩れた。
 
 ここまでで約37分経過。今度はシンセが歯切れ良く暴れ、ドラムが煽るように様々なパターンでフィルを叩く。涼やかな光景を描いた。
 そして4つ打ちのドラムへ変更。問答無用に、わくわくする時間の始まりだ。シンセのリフが蠢き、イントロをたっぷりと煽る。

 間を置かず疾走は加速し、痛快で怒涛なひとときへ突入。ギターもシンセも吼え続け、ドラムやベースは負けじとグイグイ押した。
 
 ひとしきり暴れたあと、すっと潜める。全体の音を。
 ギターによる4音のリフが幾度も繰り返された。次第にテンポが速まっていく。
 加速しながらインプロへ安易に頼らない。リフの繰り返しのみでテンションを上げた。せわしなく、前のめりにテンポが速まる。目まぐるしいリフの繰り返しへ。
 最後はラフに音が暴れ、クライマックスとなった。
 
 AMTの真骨頂、高まり続けるテンションを堪能できるライブ盤だ。たまたま上手くいった、特別な一日の記録ではない。AMTの日常的な実力の表れとして。

Track list
1. La Novia ~ Acid Mother Sky
2. Nanique Another Dimension ~ Comeray Orbital Drive

Personnel
河端一 : guitar
東洋之 : synthesizer
ミツコ☆タバタ : guitar, guitar-synthesizer
砂十島NANI : drums
Wolf : bass

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