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Poi Dog Pondering  「Wishing Like a Mountain and Thinking Like the Sea」(1990)

 暖かくも切れの良いアコースティックなアレンジが心地よい傑作。

 ポイ・ドッグ・ポンダリングの2nd。フランク・オコネルを中心のバンドだが、彼がハワイ~オースティン~シカゴと映るにつれ音楽性も変わっていった。
 ハワイ時代は自主製作カセットを5本出してるらしいが未聴。アルバムの発売はオースティン時代で、この2ndと続く3rdを良く聴いたものだ。
 
 当時、クロスビート誌のコラムにメジャー系のチャートが載っており「普通の音楽好きはこういうのを聴いてると知れ。間違っても「ポイ・ドッグ・ポンタリングが好き」と言ってはダメだ」みたいな一行が添えられ、逆に気になって本バンドを聴いた気がする。

 余談だが本バンドに参加したSusan Voelzが、07年に"The Musician's Guide to the Road: A Survival Handbook & All-Access Backstage Pass to Touring"って本を出してる。
 インディ・ミュージシャンがツアーに出るときの心得を書いた本。めっぽう面白そうだし、ぱらぱらと眺めたのだが・・・英語ゆえ、読み切れてない。翻訳が出ないものか。今はkindleで読める。


 大勢でわさわさっと演奏するイメージがポイ・ドッグ・ポンダリングにはある。このときはどうやら9人編成。
 本盤は決して音数が無闇に多いわけではない。エレキギターなども使ってる。(11)みたいにハードな曲もある。
 でも全体的な雰囲気は、とてもアコースティックだ。
 
 さらに曲によってゲスト・ミュージシャンを呼び、芳醇で暖かいサウンドが楽しめる。バスキング的なのどかさ、おおらかさが本盤の味。特に(3)でのブラス隊が秀逸。
 アメリカのバンドながら、欧州っぽい落ち着きや渋みが滲んだ。フォークやカントリーだけでなく、うっすらとトラッドの匂いがする。

 タイトル歌詞が歌われる(2)のスピード感、ほのぼのしたスケール感の(3)が特に好き。(10)のお祭り感も素敵。
 "オーガニック的"なアレンジが(良い表現ではないけれど)心地よい。尖ってないが、温くも無い。躍動感と寛ぎのバランスがばっちりだ。

 フランクの歌声は鼻にかけて甘い。前述の本を書いたスーザン・ボエルズはすらりと声が通る。二人が醸し出す、いなたいハーモニーが爽やかに曲を彩った。
 捨て曲は無い。SSW的な内省さより、もう少し広いスペースで音楽が作られてる。
 ツルツル磨かれた派手さが無いだけに、ときおり聴き返してはホッとするアルバム。


Track list
1 Bury Me Deep 4:54
2 Watermelon Song 5:15
3 U-Li-La-Lu 4:00
4 Everybody's Trying 5:03
5 Big Beautiful Spoon 4:18
6 The Ancient Egyptians 3:06
7 Spending The Day In The Shirt That You Wore 3:31
8 Thanksgiving 4:30
9 Praise The Lord 2:56
10 The Me That Was Your Son 3:58
11 Fruitless 4:35
12 Big Walk 4:48
13 Sugarbush Cushman 6:32

Personnel
Producer - Mike Stewart, Poi

Voice, Marimba, Bells, Wood Block, Percussion [Frying Pan, Bicycle With Playing Cards], Drum [Break Drum], Piano, Toy Piano, Acoustic Guitar, Autoharp, Bombarde - Frank Orrall
Violin [Old Italian Classical, Octave], Vocals - Susan Voelz
Mandolin, Mandolin [Octave], Electric Guitar, Acoustic Guitar - Ted Cho
Guitar, Voice - Adam Sultan
Bass, Fretless Bass, Voice - Bruce Hughes
Bassoon - Rudy Legé
Cello, Mandocello - Mark Williams (tracks: 1, 9, 11)
Congas, Maracas - John Nelson
Drums [Drum Kit], Timbales, Cowbell - Dick Ross
Snare [Snare Drum With Brushes] - Sean Coffey
Trumpet, Organ, Accordion, Trombone, Melodica, Piano, Recorder, Xylophone - David Max Crawford

on 3
Arranged By [Horns], Conductor [Horns] - Jim Dickinson
Baritone Saxophone, Tenor Saxophone - Jim Spaake
Trumpet - Joe Mulherin
Trumpet [Fanfare Bridge] - David Crawfish

on 7 Vocals [Co-vocalist] - Abra Moore
on 10 Trumpet - Jeff Voelz

on 12
Bagpipes [Northumbrian Small Pipes] - Dick Hensold
Steel Guitar - Chris Bauer

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