TZ 7132:Psamim

 伝統的なクレズマー曲をクラシカルなVln/Va/Vcをフロントに立て、滑らかに演奏した盤。


 Tzadikでは本盤が初めて。のちにZahava Seewald and Psamim名義で"KOVED - A Tribute to Martin Weinberg"(2003)もTzadikから発売した。
 Discogsによると、後者の名義では他に"Ashkenaz Songs"(1995)、"Ashkenaz SongsII"(1999) もあり。
 
 Zahava Seewald and Psamimが正式な名義で、本盤ライナーにもZahava Seewald and Psamimの標記がある。ただし本盤では3曲しか歌わぬため、こういうバンド・クレジットのようだ。
 録音はアントワープで行われた。本バンドは92年にZahava Seewaldを中心に結成、クレズマーの発掘演奏が主体だったらしい。
 パーカッションがゲスト扱い、基本はコントラバスを入れて弦楽四重奏の重厚な響きへ、アコーディオンが切なく載る。

 アレンジはメンバーのMartin Weinberg(acc)が5曲とほとんどを担当。2曲をRenaud Lhoest(vln)で、音楽的なリーダーシップはある程度分かれてるようだ。他に5曲のアレンジを担当したJohanne Samekもこのバンド・メンバーみたいだが、演奏には参加していない。
 
 丁寧に楽曲をなぞる演奏が主であり、即興や前衛のスリルには欠ける。あくまでもクレヅマーの古い曲を、当時のゆったりした風味をそのままに現代化したってスタンスだ。  イギリスの古典派トラッド・バンドのアプローチみたいなものか。クレヅマー独特の物悲しさが楽曲から溢れるため、BGMには好みしだい。
 テクニックひけらかしはしないが演奏は整っており、かっちりと破綻の無い楽曲を一杯味わうには適切な盤かもしれない。

Personnel:
Tobias Holtigel: Viola
Renaud Lhoest: Violin
Walter Popeliers: Bass
Fabienne Van Den Driesch: Cello
Martin Weinberg: Accordion

Zahava Seewald: Vocal (on 8,9,10)
Guest:Philippe De Jager: Percussion


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