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Gulliver 「Gulliver」(1970)

 船頭二人で中途半端になったかな。

 ダリル・ホールや、のちに作曲家で活躍するティム・ムーアが在籍したガリバーが、唯一残したアルバム。再発で容易に聴けるのが有り難い。レア盤で崇めるには、ちょっと物足りない内容だから。
 たぶんホールとムーアの双頭バンドだったのではないか。パワー・ポップ、ソウル、ポップス、SSW、ブルージーなロックなど、曲によってカラーがバラバラだ。
 個々の楽曲は、それほど悪くないけれど、アルバム全体では散漫に思えてしまう。

 コーラスと派手なギターで盛り上がりを中心に、ホールのメロウさが味付けってスタイルなら理想だけど。曲によって主役が変わってしまう。
 録音は数々のフィリー・ソウルを産んだシグマ・サウンド。発売はエレクトラだから、いわゆる低予算のインディではない。それなりにきっちり作りこんだ。とはいえ低予算っぽいが。
 プロデューサーのふたりは、フィラデルフィアの地元らしい。契約こそ取ったけれど、最初は地に足の着いた活動を狙ったか。

 ぐっとポップな曲は、ソフト・ロック好きなら楽しめる。時々現れる、ホール&オーツ的なメロウさも、ファンには楽しいだろう。
 マニア向けに留めるには惜しい。広く薦めるには内容がいまいち。そんな微妙な立ち位置のアルバムだ。だからこそ、容易に聴けることが嬉しい。
 ホール&オーツ好きなら、一度は聴いて損はないアルバムかもしれない。

 むやみに飾りすぎておらず。素朴なポップを基調として、ときどき滲む売れ線狙いの野心を微笑ましく楽しもう。 
 

Track list
A1 Every Day's A Lovely Day 2:45
A2 I'm Really Smokin' 2:25
A3 Christine 1:45
A4 Rose Come Home 3:35
Medley
A5.a Enough 1:58
A5.b Over The Mountain 2:32
B1 Angelina 3:10
B2 Flogene 2:20
B3 Lemon Road 3:05
B4 Seventy 3:10
B5 A Truly Good Song 4:25

Personnel:
Bass, Keyboards – Tom Sellers
Drums – Jim Helmer
Guitar, Vocals – Tim Moore
Keyboards, Vocals – Daryl Hall

Producer – John Madara, Tom Sellers

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