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The Manhattans 「The Manhattans」(1976)

 初の大ヒットを獲得したアルバム。

 マンハッタンズがコロンビアに移籍して3作目の本盤で、ついにヒットを飛ばした。

 後年の洗練さはまだ本盤で確立されてない。どっか田舎っぽく粗削りなところもあり。けれど弦や管をふんだんに使って、都会的で豪華なアレンジを施した。
 録音はシグマ・サウンドも使われ、プロデュースにはボビー・マーティンの名もあり。すなわちPIR、フィラデルフィアの甘い洗練さを投入してる。

 アルバムは強力なヒット曲B5を収録した一方で、半分近くはカバーの以外に安易な作りにも見える。

 A3がEvie Sands"Estate Of Mind"(1974),A4はEarth, Wind & Fire"That's The Way Of The World"(1975)にそれぞれ収録。
 B1はRoy Hamiltonによる54年の曲、B3はG.C. Cameron"Love Songs & Other Tragedies"(1974)がオリジナル。
 B4はテディ・ランダッツォの曲だが、本盤が初レコーディングかな?
 
 とはいえどれもマンハッタンズ印。低音とテナーの二枚看板で、きれいで滑らかなハーモニーを聴かせる。

 たとえばもう一つのヒット曲な、B1。
 サビでリズムを整えながら、コーラスをなまめかしくも美しく決め、低音の語りから高音の歌に行くあたり、もはやマンハッタンズのオリジナルな面持ちだ。
 B4のようにポップな楽曲も、歌わされてる感はない。ロマンティックさをスマートに表現してる。

 全編がPIR録音じゃないかも。プロデューサーとしては、ボビーの他にBert DeCoteauxの名もあり。スタジオもコロンビア・スタジオがクレジットされた。
 今の感覚だと歌も録音も別日別場所って思うけれど、この時代はどうなんだろう。ある程度、歌とオケは同時録音ではないだろうか。

 例えばB2やB3はもう少し硬い仕上がりだ。フィラデルフィアとコロンビア・スタジオのあるNY、二ヵ所で作ってマンハッタンズの多様性を作ったともいえる。

 ともあれ本作を皮切りに、彼らの黄金時代が始まる。出身こそニュー・ジャージーだが、作り出すサウンドはNYにぴったりのお洒落な風情。何とも愛おしいソウルだ。

Personnel:
A1 Searching For Love 4:38
A2 We'll Have Forever To Love 3:09
A3 Take It Or Leave It 3:17
A4 Reasons 3:29
A5 How Can Anything So Good Be So Bad For You? 3:10
B1 Hurt 3:03
B2 Wonderful World Of Love 2:47
B3 If You're Ever Gonna Love Me 3:08
B4 La La La Wish Upon A Star 3:27
B5 Kiss And Say Goodbye 4:28

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