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Shockabilly 「Colosseum」(1984)

 オリジナル志向に進歩した2ndアルバム。ユージン・チャドボーンが牽引かな。

 過去の曲をパンキッシュなサイコビリーでカバーがショッカビリーのコンセプトだったはずだが、本盤で大きく舵を切った。
 11曲中、カバーはバーズのA5、ロジャー・ミラーのB1、サイモン&ガーファンクルのB5のみ。あとはチャドボーンの曲を演奏してる。クレイマーもA1,A2,A4で共作者にクレジットされた。
 三人の中で少し年上のチャドボーンが、ある程度リーダーシップをとっていたのだろう。

 プロデュースはクレイマーだが、録音は彼ではない。リチャード・ヘル&ヴォイドイズに在籍してたジュアン・マーシェルがNauxの名義で、録音を担当した。
 スタジオは既にクレイマーのノイズ・ニューヨークで行われてるのに。それともクレイマーはマイキングなどは自分で行い、オペレーションを彼に頼んだのか。

 それとも音作りをNauxまかせかな。クレイマーが08年にリマスターした音源で聴いているけれど、音質はいくぶんしっかり。彼流のどっぷりリバーブをかけるスタイルでなく、乾いた響きに聴こえる。
 なお続く"Vietnam"(1984)でも録音はNaux。本盤と同じセッションなだけかもしれないが。

 テープ処理などのお遊びもチラホラ。クレイマーは次第に個性を出していく。
 ねじれたユーモアを混ぜ込み、スカムなサイケ・パンクを軸にメロディアスさを織り込むクレイマー流の萌芽をあちこちに見た。

 けたたましく前のめりなロカビリー・スタイルは、アレンジの一要素に溶けている。基本はどしゃめしゃな混沌だ。確かな演奏により、サウンドに怪しさはあっても危うさは無い。
 とはいえ野太い重たさはチャドボーン印。B3のアコギ弾き語りなカントリー・スタイルの曲もあるけれど、本盤のサウンドは、鈍く光る逞しさが先に立つ。


Track list
A1 Our Daily Lead
A2 BYOB Club
A3 Roman Man
A4 Too Big For It's Cage
A5 Eight Miles High
B1 Dang Me
B2 Secret Of The Cooler
B3 Hattiesburg, Miss
B4 You Dungeon My Brain
B5 Homeward Bound
B6 National Bummer

Personnel:
Performer - David Licht, Eugene Chadbourne, Kramer
Producer - Kramer
Recorded By - Naux
Recorded at Noise New York.

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