TZ 7009:John Zorn "The Book of heads"(1995)

 ジョン・ゾーン名義だが実際には35曲の小品が詰まった、マーク・リボーのソロ演奏。元は78年にユージン・チャドボーンへ提供し、今回"ヴァーチュオーゾ/超絶技巧"をテーマに再録音、と帯に記載された。



 コンセプトはフリー・インプロビゼーションの文脈で、偶発性の排除か。もとは80曲ものアイディアを作ったという。この発想力の多さがゾーンの才能だ。そこから35曲が選ばれた。
 風船やンビーラの小道具、ボディ叩きやハーモニクスのギター変則奏法。内部外部の双方から普通でないギター音楽を志向した。書き譜だが、本ライナーへ数曲記載のように図形楽譜に近い。時に旋律を指定しつつも、波形図みたいな譜面で進行や奏法を指示した。

 音だけでは奔放な完全インプロにしか聞こえないため、できれば楽譜を見ながら聴き進めたいところ。譜面のアイディアと実演へ昇華するリボーのテクニック。互いが調和してこそ、この音楽は生まれる。とっつきにくい抽象性を持った盤なだけに、なるべく集中力を持って音楽へ向き合いたい。どんな指示が譜面にあり、どんな解釈をリボーは施したのか。
 録音は95年3月19日に、あっさりと終わってる。このスピード感が、ジョン・ゾーンだ。

Personnel:
Mark Ribot:g
関連記事

コメント

非公開コメント