TZ 7128:Sephardic Tinge"Morenica"(1998)

アンソニー・コールマン(p)のピアノ・トリオ。Tzadikの"Sephardic Tinge"(1993)に続く2nd。その後"Our Beautiful Garden Is Open"(2002)が出てる。


クレツマーやラテン風味を漂わす強靭なリズムは、鳴り続けず隙間が多い。スイングしながらも律動を蹴散らすしたたかさがある。
全10曲、数分の曲があるためだが、長くても8分弱。決して一曲をずるずる長尺へ流さない。その一方でソロ回しっぽい予定調和を感じさせないのが、本バンドのユニークなところ。トリオの小編成を気にせず、互いが自由に音を出す。

全体にリズムはプッシュせず、しばしば係留するイメージ。テーマからアドリブになった途端、顕著になったりも。どの楽器もアタック強い一方で、響きは繊細だ。きっちり整いコントロールされつつも、奇妙に押さえつけられた熱気ある。

例えば(7)みたいにスイングする方が珍しい。シンバルが刻み続けても、どこかグルーヴは粘ついた。アドリブを聴かせるから、ではない。三人の醸す空気が、熱くとどまる。この迸る熱気が彼らの個性であり、魅力だ。

Personnel:
Anthony Coleman: Piano, Voice
Michael Sarin: Drums
Ben Street: Bass

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