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Noël Akchoté 「Alike Joseph」(2000)

 ダークさと奇妙な寂しさを持つ、静かなノイズ作品。
 

 日記のように膨大な作品をリリースする、仏ギタリストなノエル・アクショテが活動初期にリリースしたアルバム。
 "Simple Joseph"(2001)、"Perpetual Joseph"(2002)の三部作で第一弾として、アクショテがQuentin Rolletと設立したレーベル、Rectangleから発売された。

 全4曲。各曲は10分前後で、主に使うノイズの種類により曲想は若干違うけれど、メロディなどが無く、ゆるやかな持続性を持つ音楽性は変わらない。
 アイディアの趣くまま、作品を降り注ぐアクショテだけに本盤のコンセプトをことさらに取り上げうんぬんはできない。

 なお"Joseph"とはアクショテにとり何らかの意味を持つらしい。アクショテ自身の名前かな?Discogsによれば、2011~13年にかけて彼のギター・ソロシリーズとしてThe Joseph Solos Seriesと銘打ち、19枚のアルバムが発表された。その中に本盤を含む前述の3枚も入っている。
 とはいえアクショテのギター・ソロって他にもいっぱいあるのだけれど。

 演奏はアクショテ一人。エレキギターとアンプそのものを演奏とクレジットあり。メロディや和音やビートよりも、単純にノイズそのものに着目した。
 うねりあるグルーヴは、リズミックさや小節感を意識できなくもない。けれどそれらは主眼でなく、結果的に聴き手が分析してしまうもの。

 アクショテ本人は完全即興としてギターとアンプを操り、再現性や持続性を意識してないと思う。歪んだエレキギターの唸りを、アンプのつまみ操作で制御か。もしかしたらディレイ・ループを混ぜているかも。
 綺麗に場面転換する箇所もあるため、一発録音で一気に作らず編集している可能性もあり。細かい制作方法はよくわからない。

 ギタリストうんぬんというより、ドローン寄りのノイズ作品と聴いたほうが本盤は楽しめる。
 じわじわと濃厚な電子音が滲み、空気を塗りつぶすさまはノイズ好きなら心地よい爽快さを覚えるはずだ。 
 抽象的なノイズが続いた一方で、(4)で電子音の呟きがとりわけ機械的に繰り返されるエレクトロニカな趣向は風景が変わって面白かった。ギターとアンプだけで、こんな音が出せるんだ。


Track list
1. -3 (Point-Moins-Trois) 8:27
2. -2 (Point-Moins-Deux) 10:23
3. -1 (Point-Moins-Un) 13:18
4. 00 (Point-Zéro-Zéro) 14:00

Personnel:
Guitar, Amp – Noël Akchoté
Recorded By – Maman
Recorded at "la chaudière" on August 23, 1999.

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