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Impressions 「People Get Ready」(1965)

 コンセプトへ思い入れる余り、少し重たくなったアルバム。出来はばっちり。

 インプレッションズは名作3rd"Keep On Pushing"(1965)で弾みをつけ、本盤を世に問うた。公民権法が制定は1964年7月2日のこと。政治的なメッセージを音楽へ込めすぎず、かといって無視もせず。そんなバランス感覚のなか、メッセージ性が少し強く出たのが本盤だと思う。

 前作でのゴスペルの骨格をR&Bへ溶けださせるスタイルは、本作でもっと慎重になった。内省的な雰囲気がより強まった。その結果として、本盤は個々の楽曲の個性と完成度は高まったものの、わずかに重たさをまとった。

 名曲(7)を筆頭に、楽曲は丁寧に作ってる。R&Bの枠から大きく逸脱は計らないものの、形式に押し込めきれない独自性が滲んだ。
 全てがカーティス・メイフィールドの作曲。溢れる才能をカーティスは抑えなかった。
 構えすぎかもしれない。けれどもメッセージ性や社会情勢を抜きにして、無邪気に本盤を楽しむのは、ちょっと違う気がする。その理に走った思い入れや躊躇いが、本盤に重たさを勝手に読み取っているのかも。
 前作同様、アップテンポでぐいぐい押しはしない。ゆっくりめのテンポでも、甘さに流れたバラードでもない。
 このこだわりがアルバムの流れを一本調子ぎみにさせてしまう。

 ミドル・テンポ。中庸で中流で普遍。そんな立ち位置を、そっとカーティスは本盤でも自信をもって披露した。メッセージ性をジワッと濃く込めて。



Track list
1 Woman's Got Soul 2:23
2 Emotions 2:47
3 Sometimes I Wonder 2:59
4 We're In Love 2:30
5 Just Another Dance 2:49
6 Can't Work No Longer 2:21
7 People Get Ready 2:37
8 I've Found A Place That I've Lost 2:50
9 Hard To Believe 2:26
10 See The Real Me 2:25
11 Get Up Move 2:14
12 You Must Believe Me 2:30

Personnel:
Curtis Mayfield - vocals
Fred Cash - vocals
Sam Gooden - vocals
Johnny Pate - arrangement, production

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