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BIG Z 「Westside Far Eastside」(2005)

 ニトロのブランドに頼らず、真摯に米西海岸ラップを追求した。

 ニトロ・マイクロフォーン・ダイナマイトのBigzamによる、2ndリーダー作。1st"No.1 Draft Pick"(2003)はミニアルバムってボリュームだから、実質的な1stと言ってもいいか。
 名義もBig-Zでリリースした。

 本盤が出た05年は関連ディスコグラフィーを見る限り、ちょっとニトロの波に乗り遅れた感あり。本盤の客演にもニトロの仲間はいない。
 グループの勢いとは別次元で、03年から渡米して人脈を作って本盤の製作にこぎつけた。

 複数のプロデューサーを立て、Warren Gが(11)と(17)を担当。客演では(7)でのKokaneを筆頭に、Dove ShackのBo Roc、NY出身のJ-Boneなどが本盤以外にも活動してる顔ぶれか。

 ラップはギャングスタ路線ながら、どこか生真面目な雰囲気も残る。低い声だが少し線が細いラップを、多重トラックで補強して太さを作った。
 野太いシンセが音数少なく鳴るトラックに、吐き出すようなラップは一本調子気味。リズムに乗って緩やかに畳みかけるスタイルで、テクニック志向とは別ベクトル。
 しかし楽曲はフックを工夫して、かなりポップな感じだ。
 
 少々上ずり気味なテンションで拍頭をきれいに叩くフロウは、聴いてて小気味よい。
 ラップの発音もはっきりしてる。(8)みたいにストレートに流し込むビート感が良く似合う。
 軽やかにシンセが舞う(10)も涼やかで良い。

 ラップはノリや語感に頼った無意味な響きではなく、ある程度は意味性を持たせた。英語を適当に並べてかっこつけではないとこに好感持てる。
 凄み効かせつつも、むやみに自分を大きく見せない。むしろ少しばかり説教気味なほど。骨太なギャングっぽさを演じながらも、悪党に徹しきれない。この辺が、中途半端さでもあるのだが。

 ボートラ扱いで収録の後半4曲はどれもポップかつ低く駆けた。この調子で全編まとめたら勇ましさとスピーディな出来になったはず。
 だからこそ安易な売れ線に走らず、本編ではストイックさを狙ったということか。



Track list
1 Intro
2 Gangsta Flavor
3 My Style
4 Left Right
5 Young Soldier Slow Down
6 Skit
7 J.P.N Featuring - Kokane
8 Animal
9 西も東もないこの曲
10 Shooters
11 Westside Far Eastside Featuring - Bo Roc
12 働く人達
13 S.B.Y Featuring - B.D&C.T
Bonus Tracks
14 拳上げな
15 Work It Pt. 2
16 お楽しみはこれから (4 Sho)
17 The Biggest

Personnel:
Producer - Freeze(tracks: 10), J-Bone (tracks: 3, 9, 13), Jerry Roll (tracks: 7), Kenny McCloud (tracks: 1, 5, 6, 14), Mr. Itagaki (tracks: 16), Rae (tracks: 8), Tsuyoshi "TAKA" Takayanagi (tracks: 15), Warren G (tracks: 11, 17)

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