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1984年10月のプリンス

 ツアーのリハを綿密に行いながら、新作の準備も進む。
 

 "Prince and the Purple Rain Era Studio Sessions: 1983 and 1984" Duane Tudahl:著(2017)より抜粋。

 84/10月にアポロニア6のアルバムが発売される。
 プリンスの歴史として重要なのは、The Family用の弦ダビングもこの月だったこと。長い付き合いとなるクレア・フィッシャーが初めて録音に関与した。
 プリンスは立ち会わずクレアへ完全に任せた。この時点では予算を考え、小規模な弦編成にしたらしい。

 忙しかったせいもあるだろう。84年10月とはプリンスにとって、来るべき"Purple Rain"ツアーのリハーサルをびっちりと行った。
 プリンスのキャリアを大きくステップアップするために、"Purple Rain"ツアーは非常に重要なものになる。
 さらにこの月は、ツアーを控えて地元でライブもやっている。試し公演の意味合いもあったろう。

 リハーサルはものすごく時間をかけた。朝の10時から夜の10時までスタジオを押さえて、レボリューションズとのアンサンブルを整える。毎日のように。
 その成果の一つが、"I Would Die 4 U"の12"シングル用セッション。30分以上ものジャム・セッションをプリンスはレボリューションズと録音した。12"としてリリースされたのは、10分程度に編集したバージョン。
 12"テイクは2017年の"Purple Rain"デラックス・エディションで再発された。
 しかし、30分以上ものオリジナルのジャムは未発表のままだ。


 だが、これらで終わらないのがプリンスの凄まじいところ。合間を縫ってプリンスは新作の録音も行っている。なんという創作力。
 "Around the World in a Day"が着々と製作されていく。この月にベーシック録音が行われたのは、"Condition of the Heart"と"The Ladder"だ。

 さらにさらに。"Strange Relationship"のベーシック録音もこの月。たぶんこの時点では"Strange Relationship"も次のアルバムに入れる予定だったのだろう。単にアルバムのカラーにそぐわないから外したと想像する。
 いずれにせよ結果的、プリンスは次の次に至るアルバム製作まで開始してたことになる。

<録音曲>
The Dance Electric (ミックス)
Lisa(仮題:Yes) (ダビング)
The Screams of Passion (弦ダビング)
River Run Dry (弦ダビング)
Nothing Compares 2 U (弦ダビング)
High Fashion (弦ダビング)
Desire (弦ダビング)
Condition of the Heart (ベーシック録音、ダビング、ミックス)
Paisley Park (ミックス)
Around the World in a Day (ミックス)
I Would Die 4 U (12"用 録音)
Strange Relationship (ベーシック録音)
The Ladder (ベーシック録音、ダビング、ミックス)

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