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Sammy Hagar 「Street Machine」(1979)

 地味ながらヒットの地力があるハード寄りのロック・アルバム。

 モントローズを76年に脱退し、ソロ4作目。ギターを弾いてるのはボストンのGary Pihl。その絡みか、トム・ショルツ以外のボストン勢がコーラスで本作に参加した。
 ベースはモントローズ仲間のBill Church。いちおうこのリズム隊が、当時のヘイガー・バンドだったのか。

 サックスのスティーヴ・ダグラスは60年代からレッキング・クルーで参加の彼。ちょっと意外な人選だが、単なるスタジオ仕事か。ハードロックとかポップスとか、アメリカで活動してるとどうでもいいのかもしれない。
 そもそも本盤のノリもギターがハードなロック、であり様式美のメタルなどではない。
 なおヘイガーがヴァン・ヘイレンへ参加は85年。ぼくがヘイガーを知ったHSASは84年。地道な人気があったとしても、本盤の時点ではメジャーとは言いがたかったようだ。

 派手なロックの(1)で幕開けし、(2)でいきなりアコギを強調したカントリー的なバラード。振り幅は激しい。ポップな構成で、ヘイガーのハイトーンもきれいに響く。
 ギターのフレージングは大仰でハード・ロック寄りだが、根本は普通の産業ロックでも成立する。そこまで売れ線へ媚びてないか。

 (8)を当時の妻と共作した以外は、全てヘイガーのオリジナル曲。おおらかなメロディ・メイカーぶりを味わえた。
 どの程度の動員力が当時あったか知らないが、小さいハコでタフにも演奏でき、大会場での開放感にも耐えうる曲作りが見事。エコーを効かせた(3)が典型だ。

 小難しいコンセプトは脇に置き、シンプルで痛快なアメリカン・ロックが楽しめる。カントリーにブギやブルーズをあくまで要素に留め、ストレートにロックにまとめた。
 あまりテンポを上げないテンポ感は、ドライブ・ミュージックにも似合う。アドレナリンをあげすぎず、爽快さを保つ意味で。

 別に売れた盤ではないようだが、ヘイガーはきっちりと彼なりに売れ線を意識して作っていた。
 基本はメタルの文脈な楽曲ばかりだが、(9)なんかは耳馴染み良い60年代ポップスの風情すらある。ビーチ・ボーイズで耳馴染みな"スループ・ジョン・B"を連想した。
 

Track list
A1 Growing Pains 3:40
A2 Child To Man 4:24
A3 Trans Am (Highway Wonderland) 3:44
A4 Feels Like Love 4:20
A5 Plain Jane 3:46
B1 Never Say Die 4:44
B2 This Planet's On Fire (Burn In Hell) 4:32
B3 Wounded In Love 3:48
B4 Falling In Love 4:45
B5 Straight To The Top 3:27

Personnel:
Sammy Hagar - guitar, lead vocals
Bill Church - bass guitar, background vocals
Gary Pihl - guitar, background vocals
Chuck Ruff - drums, background vocals
Steve Douglas - saxophone
Mark Jordan - piano

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