FC2ブログ

Cortijo Y Su Combo Con Ismael Rivera 「Cortijo En New York」(1959)

 熱くメロウなサルサは、時代を超えて素敵だ。

 ラテン音楽は門外漢なのだが、この盤は素直に楽しめた。90年にP-Vineが再発に伴い、レココレ誌のレコ評に興味持って買ったはず。
 踊りにも行かず飲み屋でもなく、スピーカーの前で聴くのは少しラテンの聴き方として間違ってる気がしないでもないが。

 コルティーホは1928年産まれ。82年の他界まで活動はしたが、活躍は50~60年代のようだ。本盤は彼のバンド名義で、イスマエル・リベーラをフィーチュアした編成の作品。
 Discogsによると56年から本名義の盤が10枚以上出てるようだ。59年にリリースの本盤はその全盛期らしい。
 本盤はタイトルからして、NY録音だろうか。プエルトリコとNY、どちらが活動拠点だったかとか、詳しいことはよく知らない。

 正直、この盤は録音が悪い。一発録音らしく音が団子になる。メインのボーカルはきっちり目立たせるが、サウンドは滲みが強い。
 けれどももちろん、音楽の価値に音質の良しあしは本質ではない。さらに当時のスピード感は時代を経た今だと古臭く聴こえることもあるけれど。
 本盤でのノリは太くしたたかで逞しい。

 テンポは無茶苦茶早いわけではない。当時の感覚はさておき、今ではちょっと速めってくらい。しかしグルーヴ感がしぶとい。明るく華やかな解放感を保ったうえで、濃密で前のめりな力強さが切れていない。

 根本的に本盤はダンス音楽。クラブで身体を揺らし飲み食いしながら愉しむ音楽だろう。
 その一方で、本盤はバラエティに富みつつ一貫したイメージを崩していない。

 ちょっと気の抜けたボーカルに聴こえる歌声も、たぶん当時はすごくスリリングだったと思う。シンプルなベースのノリに複数のパーカッションが降り注ぎ、ホーン隊とバック・コーラスで盛り上げるアレンジも緻密に聴こえたのでは。

 いまではのどかに聴こえる。とはいえだるくは無い。キュッと締まってる。今のジャストなリズム、分離良さ、さらに卓で周波数弄り倒したミックスに慣れた耳ですらも。
 一曲づつ、リズムの構造やコルティーホの新味について語れる知識も蓄積もない。
 だが聴いて楽しめる。とてもかっこよく、粋な音楽だ。

 CDは廃盤だがAmazon Music Unlimitedで容易に聴ける。
 
Track list
A1 La Critica (Plena)
A2 "Chambeleque" (Guaracha)
A3 Ton Ton Canelo (Bomba)
A4 Bella Mujer (Bolero)
A5 Cuembé (Bomba)
A6 Mi Caballito (Guaracha)
B1 La Caleza (Plena)
B2 Cùcala (Bomba)
B3 El Negrito Gulembo (Bomba)
B4 La Chatarra (Plena)
B5 A Bailar Bambulé (Bomba)
B6 La Calabacita (Bomba)

関連記事

コメント

非公開コメント