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Jimmy McGriff 「I've Got a Woman」(1962)

 古めかしいジャケで、時代との接点を探ったデビュー作。

 ジミー・マクグリフは36年にペンシルベニアはフィラデルフィアの産まれ。本盤発売時点で26歳と、いわゆるモダン・ジャズの全盛期からは遅れた世代になる。NYのレーベルSueから本盤は発売され、その後65年までに6枚のアルバムを出した。
 活発なリリース・ペースから見て、それなりに人気はあったようだ。

 ギター入りのオーソドックスなオルガン・トリオ編成で吹きこんだ。
 選曲は老成してる。54年にレイ・チャールズがヒットさせた懐メロ"I Got a Woman"をタイトル曲に、エリントンのA3,モンクのA4,ライオネル・ハンプトンのB4と、一昔前なジャズのレパートリーを並べる。
 A2,B3がスタンダードかな。さらにオルガン・ジャズの先達として、ジミー・スミスのB5も取り上げた。
 オリジナルはA5~B2。B面トップ前後の美味しいところに自曲を固めて、自らのアピールも忘れない。

 たぶん当時のギグで演奏してた選曲をそのままレコーディングへ持ち込んだのだろう。一般ウケしつつ、オリジナリティを忘れてない構成だ。
 ライブでは長尺ソロを弾いてたとしても、本盤はコンパクト。さほどアドリブを長尺に展開せず、サクサクと11曲を収めた。

 アルバムの流れで言うと、前半に親しみある曲を並べて興味を惹かせ、オリジナル曲を挟んで後半は盛り上がりをめざす。
 ブルージーにねっとりとオルガンが溢れるB3も、中盤以降はぐいぐい攻めてきた。

 ジャズには遅れてきた世代だが、マクグリフは時代を切り裂く先鋭性は目指さなかった。観客の持つ想い出や歴史を大切にしつつ、同時代における自らの立ち位置を探る。そんな印象。
 アルバムは全体としては盛り上がり切らず、こじんまり。少し影がある。
 華やかで無頓着なセッション弾きっぱなし間ではいかない。理知的な選曲の視点あり。デビュー盤だし、気負ったのかも。
 ライブでの盛り上がりを封じ込めようと試みながらも、構成を意識して遠慮深げなサウンドになった。


Track list
A1 I've Got A Woman 4:34
A2 On The Street Where You Live 3:54
A3 Satin Doll 2:20
A4 'Round Midnight 5:43
A5 All About My Girl 3:54
B1 M.G. Blues 4:56
B2 Thats The Way I Feel 2:17
B3 After Hours 6:02
B4 Flying Home 4:00
B5 Sermon 5:08

Personnel:
Jimmy McGriff (org); Morris Dow (g); Jackie Mills (d).

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