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Terje Rypdal / Miroslav Vitous / Jack DeJohnette 「Terje Rypdal/Miroslav Vitous/Jack DeJohnette」(1978)

 幻想的で細かなビートと抽象的なフレーズのきらめきが美しい。

 テリエ・リピダルとジャック・ディジョネットの意気投合に、ミロスラフ・ヴィトウス(初期ウェザー・リポート)が加わったセッション盤。
 ノルウェーはオスロのTalent Studioで録音された。

 全6曲、2曲づつリピダルとヴィトウスが持ち寄り、残り2曲はインプロのようだ。リピダルはギターの他にギター・シンセやオルガンも演奏している。
 (3)は鍵盤やギター・シンセ、ベースが入り乱れた。ダビングもありかな?ディレイ・ループを飛ばすのとは、ちょっと違う面持ち。

 拍子を刻むより、突っつくようにシンバルやスネアを鳴らすディジョネットのドラミングで、広々とした風景に細かなアクセントがきらめく穏やかな音像が産まれた。

 テンションを保ったまま、静かでひねったフレーズが交錯する。ソロ回しではなく集団即興な面持ち。インプロの(5)ではスピーディなやり取りも楽しめる。
 ドラムもベースも型に嵌めずギターを好きに展開させ、自らも拍子やテンポにとらわれず奔放に音を出した。

 一定のテンポ感はあるけれど、拍を気にせず鳴らすドラムにより仮想のポリリズミックな展開が産まれた。
 無意識に頭ではビートを刻み、実際に耳から入るディジョネットのスティックさばきとの不一致感に揺らされる。

 特にギターを中心にメロディが提示されはするが、それよりも音像全体のムードにアンサンブルの軸足がある。リラックス一辺倒ではない。盛り上がって締めあげる緊張もある。特にインプロの後半2曲に顕著だ。

 垂れ流しセッションとは違う。三人の音が捩り合わされ、隙間ないうねりを作った。


Track list
1 Sunrise 8:26
2 Den Forste Sne 6:35
3 Will 8:01
4 Believer 6:23
5 Flight 5:25
6 Seasons 7:22

Personnel:
Terje Rypdal - guitar, guitar synthesizer, organ
Miroslav Vitous - double bass, electric piano
Jack DeJohnette - drums

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