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Buckethead 「67:Abandoned Slaughterhouse」(2014)

 興の趣くままギターで変な音を出しつつ、垂れ流しではない。

 バケットヘッドのパイク・シリーズ67弾。14年7月12日の発売で、前作"Leave the Light On"の15日後に発売された。
 
 スペイシーで歪んだギターによるインストで幕開け。基本はギター・トリオだが鍵盤っぽい音色も混ぜ、変則シンフォニックなサウンドに仕上げた。
 ヘビメタ路線ながらザクザク刻みつつリズム・パターンは頻繁に変貌する。ギターも音色やフレージングを細かく変える、実験的なアプローチ。

 曲名は単なるアルファベットや数字。メッセージ性を敢えて排除する。
 同じタイトルが同一のアルバムに存在する奇妙な構成を取った。一曲が3分から5分と短く、あまり長尺ソロをつながず進んでいく。

 プリペアド・ピアノ風の音を入れたり、やたらエコーが深かったり。爽快なメタルを期待したら、あてが外れる。実験要素とはいえ徹底的に無秩序へは行かないため、ほどよい前衛っぷりで気軽に聴ける。
 アンサンブル全体でスタート&ストップを繰り返す感じ。

 いちおうバンド編成ながら、即興とは違う。譜面で緻密に追い込んだというより、セッションを後でテープ操作で継ぎはぎして作ったかのよう。
 ドラムは打ち込みかな?無秩序かつランダムに叩きのめされた。

 アドリブ・ソロ要素もあるけれど、控えめ。変拍子が頻出ではないが、変なところでいきなり遮断もしばしば。一番最後の曲だけ、変調しまくった音がノイズ寄り。あとはヘビメタ要素を残して、ノイズまで音志向は振り切らない。
 リフと混沌の勢いが交錯する。バケットヘッドのトレードマークなキル・スイッチも駆使して、つんのめるノリがアルバム全編を埋めた。

 いっきに高まりそうで、寸断される展開は時にもどかしい。そのプログレ的な屈折具合を面白みとして味わうべき盤だ。


Track list
1 A 3:23
2 C 3:10
3 C 3:04
4 1 3:55
5 3 2:41
6 6 2:34
7 5 5:29
8 6 5:50

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