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Tower of Power 「Souled Out」(1995)

 売れ線への迷い見えつつも、しっかり足を踏んでファンクを炸裂させた。

 前作での自己魅力を追求とAORのバランスをとる路線に加え、外部の声を足すことでヒットをたぶん狙った盤。グレッグ・アダムズという結成時以来の重要なメンバーが欠けたことも痛い。
 どんなメンバーであれエミリオ・カスティリョがいたらタワー・オブ・パワーは健在だが、さすがに他の誰もが無条件で代替可能ってわけじゃない。

 新生ボーカルBrent Carterを迎えたエピック時代の3rdアルバム。ぼくの場合、タワー・オブ・パワーはあまりボーカルに軸足を置いて聴いてない。コブシを回しきらずスッキリと歌ってくれればそれでいい。ホーン隊のグルーヴのほうが肝だ。
 この点でカーターの歌声は特に不満無い。前任より少し脂っこさが増して、ノリが味わい深くなったかな。
 なおドラムもHerman Matthewsに本盤で変わっている。

 レーベル的に売れ行きが不満だったのか、プロデュースはカスティリョながら、外部からジェフ・ローバーも(3)~(6)でプロデュースに加わった。
 他のメンバー変更としては、Bill Churchville(tp)が加入。
 Brandon Fieldsも(3)(4)にサックスで参加、純血主義は取っていない。

 弦アレンジを担っていたグレッグ・アダムズが脱退のせいか、ホーン隊のアレンジは新顔のチャーチヴィルに数曲を任せ、他は外部のアレンジャーを投入と首尾一貫はしていない。(Barry Danielian (tracks: 1, 5, 7 to 10, 12), Bill Churchville (tracks: 2 to 4), Dave Eskridge (tracks: 6, 11), David Mann (tracks: 1, 5, 8 to 10, 12))

 その一方でジャケットにはステファン・ドク・カプカを配置して、新鮮味でなくアナログさと歴史を背負ったダンディズムを表現した。逆にメンバー全員でなくドクだけってとこも少し奇妙と取るべき?

 前半は(2)~(4)(6)の作曲へカスティリョが参加しておらず、すっきりした曲調。後半に従い、ぐいぐいメロウさとファンキーさが増す流れ。
 (8)であからさまにジェイムズ・ブラウンを歌詞へ導入、(9)でグラディス・ナイトやアレサ・フランクリンの名を織り込むなど、懐古趣味が少し滲む。
 いわば現役感より営業ツアー臭が少し強まったアルバム。

 けれども、曲は粒がそろってる。シンセに頼りきらず、ホーン隊が頼もしく吼えた。発売から20年たった今聴くと、流行を追った部分は良い感じで古びており、普遍性をもって聴けた。
 ドラムはシンプルだが、ロッコのうねるベースが着実にToPのグルーヴを作って、歯切れ良くタイトなサウンドをたっぷり楽しめる。
 
 テンポ・ダウンは(4)と(6)(9)(10)くらい。とはいえ(6)(9)(10)もファンクネスが溢れてる。
 つまり甘さに頼らず、骨太な盛り上がりを詰め込んだ盤だ。



Track list
1 Souled Out 3:49
2 Taxed To The Max 4:19
3 Keep Comin' Back 3:47
4 Soothe You 3:52
5 Do You Wanna (Make Love To Me) 3:51
6 Lovin' You Forever 4:15
7 Gotta Make A Change 3:38
8 Diggin' On James Brown 4:40
9 Sexy Soul 4:43
10 Just Like You 4:27
11 Once You Get A Taste 4:01
12 Undercurrent 5:01

Personnel:
Arranged By [Horns] - Barry Danielian (tracks: 1, 5, 7 to 10, 12), Bill Churchville (tracks: 2 to 4), Dave Eskridge (tracks: 6, 11), David Mann (tracks: 1, 5, 8 to 10, 12)
Backing Vocals - Brent Carter, Carmen Grillo, Emilio Castillo
Baritone Saxophone - Stephen "Doc" Kupka
Bass - Rocco Prestia
Clavinet - Jeff Lorber (tracks: 2, 5)
Co-producer - Barry Danielian (tracks: 12), David Mann (tracks: 12)
Drum [Hum-Drum] - Herman Matthews (tracks: 12)
Drums, Percussion - Herman Matthews
Electric Piano [Hammond B-3] - Nick Milo (tracks: 2)
Electric Piano [Minimoog] - Nick Milo (tracks: 3)
Flugelhorn - Barry Danielian (tracks: 6), Bill Churchville
Guitar [Additional] - Jeff Lorber (tracks: 5)
Guitar [Solo] - Carmen Grillo (tracks: 11)
Keyboards - Nick Milo
Percussion - Lenny Castro (tracks: 3, 4)
Producer - Emilio Castillo, Jeff Lorber (tracks: 3 to 6)
Saxophone - Brandon Fields (tracks: 3, 4)
Tenor Saxophone - Emilio Castillo
Tenor Saxophone [Solo] - David Mann (tracks: 8, 9, 12)
Trombone - Bill Churchville (tracks: 11)
Trumpet [Lead] - Barry Danielian (tracks: 1, 5, 7, 8, 10, 12), Bill Churchville (tracks: 2 to 4, 6, 9, 11)
Trumpet [Solo] - Barry Danielian (tracks: 12), Bill Churchville (tracks: 7)
Vocals - Brent Carter

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