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Peter Gallway 「Peter Gallway」(1972)

 爽やかで、昼下がりの穏やかな空気感を弾ませる盤。

 フィフス・アベニュー・バンド、オハイオ・ノックスと次々にバンドは解散、ピーター・ゴールウェイはソロ活動を始めた。本盤が1st。当時のSSWブームの一環な印象あるが、実際はどうだったのだろう。
 本盤はメジャーのリプリーズから発売。だが契約は続かず、その後のピーターはインディを渡り歩くことになる。

 ちょっと鼻にひっかけた声で、甘く柔らかく歌う。内省さは要素の一つであり、まだ彼のサウンドに屈託は無い。若さも、溌剌さもある。
 数曲で加わる、しっとりと柔らかく厚いハーモニーも効果的。日本で例えばシュガー・ベイブに強烈な影響を与えた、シティ・ポップの要素がたっぷり。

 ベースは元フィフスの仲間なケニー・アルトマン。透明感あるピアノは元オハイオ・ノックスのポール・ハリス(のちにマナサスへ参加)。
 つまり奏者は過去の人脈が繋がっている。ドラムはスパンギー&アワ・ギャングのジョン・サイターだ。

 ちなみに山下達郎が1st"Circus Town"(1976)にて、小杉理宇造の元でセッティングしたLAセッションのプロデュースが本盤でドラムのジョン・サイター。ベースがケニー・アルトマンだ。サイターがコーラスをアルトマンに頼むと聴いた達郎が「ベースも弾いてくれ」とオーダーしたそう。

 さて、本盤。アンサンブルを意識した音像で、弾むノリが心地よい。細かくフレーズ指定をせず、ヘッド・アレンジで演奏したかのよう。
 (8)のようにカントリーっぽいムードを混ぜたりと、都会一辺倒ではない。アメリカーナなバックグラウンドを意識して、洒脱さより素朴な演出を施した。

 テンポはどの曲もゆったり。早めの(10)でも、けたたましい疾走ではない。それにしても(10)は名曲だ。ピアノの弾みとギターのカッティングが素敵。
 すべてピーターの自作で(6)はフィフス時代のリメイクになる。
 とにかく全体的に寛ぎつつ、おっとりしながら芯の太い個性が心地よくも好ましい。捨て曲の無い、見事な傑作。

Track list
1 Watch Yourself 2:53
2 Decidedly Fun 3:48
3 Twelve Day Lover 3:27
4 My Sweetheart Was My Friend 3:35
5 Running, Walking, Kicking The Ball 3:19
6 The Good Lady Of Toronto 4:15
7 Moonsong 3:06
8 Come Forever Now, My Son 2:52
9 Come On In 3:50
10 Harmony Grits 3:39
11 You 2:38
12 Mr Mercybones Jones 3:15

Personnel:
Bass - Kenny Altman
Congas - Danny Kortchmar
Drums - John Seiter
Lead Guitar - John Scholle
Piano - Paul Harris, Peter Gallway

Producer,vo - Peter Gallway
Rhythm Guitar - Peter Gallway

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