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Animals as Leaders 「Animals as Leaders」(2008)

 多重録音ゆえに爽やかで密室的な、超絶テクのヘビメタ。

 アニマル・アズ・リーダーズの1stはバンド名義でギター・カルテット編成ながら、本盤時点は実際のところTosin Abasiのソロ・ユニット。録音やミックスをしたMisha Mansoorがドラムやシンセを打ち込んだ。
 トジンとミシャのユニット、ってわけではないらしい。2nd"Misha Mansoor"(2011)の時点でMisha Mansoorはクレジットに無い。
 
 メタルコアのバンドRefluxが解散して、メンバーだったトジンがレコード会社からソロ・アルバムを提案された。だがトジンはソロでなくバンド形式を選んだ。

 トジンがギターとベースをダビングして作り上げた本盤は、場面転換に変拍子を使って複雑に構築されている。
 鋭く前のめりに疾走する高速テンポのギター・インストはただただ痛快だ。メタルの構築美を意識しながら、あくまでも主眼はトジンのギター。さまざまなテクニックを使い分け、音色やタッチを曲ごとに変えた本盤は、様式美に陥ってはいない。

 バンドではないから音数にも制限ない。ギターを幾本も重ねる一方で、シンセが常に鳴り続ける必要もない。
 ベースやギターのコンビネーションは意識的で、即興性のスリルは希薄ながら目まぐるしくフレーズが駆け巡り、唐突かつ大胆なフレーズ展開は痛快だ。

 アドリブのギター・ソロをひけらかすよりも、メロディをギターで弾きこなすフュージョン寄りのアプローチだ。歪ませないブライトな音色もギターは多用する。ヘビメタの固定観念に縛られていない。

 ドラムの打ち込みもパターンを細かく施し、生ドラム音色を使い分けも手伝って一聴では人間の演奏と見まがうほど。
 シンフォニックなパッド音色のシンセが時に大仰ながら、全般的には締まった音像だ。
 
 メタルの剛腕さと、プログレの荘厳さの中間に位置した。初聴のインパクトは強烈。聴きこむとトジンの小宇宙を、ドラムやシンセの打ち込みがきれいに飾った見事な製作っぷりが好きになる。

Track list
1 Tempting Time 5:23
2 Soraya 4:27
3 Thoroughly At Home 4:02
4 On Impulse 6:09
5 Tessitura 1:06
6 Behaving Badly 4:26
7 The Price Of Everything And The Value Of Nothing 5:32
8 CAFO 6:41
9 Inamorata 6:08
10 Point To Point 1:44
11 Modern Meat 2:06
12 Song Of Solomon 4:16

Personnel:
Tosin Abasi – eight-string guitar, bass guitar, production
Misha Mansoor – production, engineering, drum programming, mixing, mastering

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