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Djelimady Tounkara 「Sigui」(2001)

 温かくしなやかなグルーヴに乗って、涼し気なアコギが舞った。

 マリ共和国で指折りのギタリストらしい。シュペール・レイル・バンドのジェリマディ・トゥンカラのたぶん世界ソロ・デビュー盤。
 アコギのソロではなく、バンド・スタイルで滑らかかつしぶといノリで快活かつ懐深い音楽を聴かせる。
 リーダーはジェリマディとして、常にギターは鳴り続けている。伴奏ながらフレージングは複雑で特に崩しも入った。さらに変拍子などでバンド一丸となるキメもあり。

 素朴な響きながら、構造はけっこう凝っている。伝統音楽でなくジェリマディのオリジナル曲のようだ。
 アフリカ音楽を奏でながらも、きちんと洋音楽をアカデミックに学んだ様子をそこかしこに感じる。直感や独学でなく、正確にハーモニーやアレンジを構成していそう。整った面持ちで、ラフに暴れはしない。
 またジェリマディのフレージングにもラテンやジャズの素養が漂う。

 破綻が無くきっちりしし過ぎな点から、ヒーリング音楽的な純粋培養さもうっすら。とはいえ確かなテクニックのジェリマディのギターは、フレーズにもタメがたっぷりでグルーヴィさはがっちり残ってる。
 太く喉を震わせる主旋律の歌も、グリオ的な迫力あり。計算された構造ながら、泥臭さを消しきっておらず、ダイナミズムは楽しめた。

 柔らかいギターの音色はエコーでふっくら飾られているけれど、生々しい迫力を減じないバランスはきっちり残した。ミュージシャンだけでなくスタッフの音作りも、聴きやすさへ安易に流れず、いわゆるワールド・ミュージックのエキゾティックさを意識して作ってる。

 細かく流麗なギターのフレーズが、心地よい。さまざまなリズム楽器もビートを頼もしく提示した。


Track list
1 Mande Djeliou
2 Gnima Diala
3 Sigui
4 Ayebo
5 Diaoura
6 Amary Ndaou
7 Djanfa Magni
8 Samakoun
9 Makan Djan Woule
10 Senelalou
11 Yamaryo

Personnel:
Djelimady Tounkara Composer, Guitar, Leader, Primary Artist

Sidiki Camara Calabash, Djembe
Lafia Diabate Choir/Chorus, Vocals
Fadiala Diawara Guitar (Rhythm)
Noël Ekwabi Bass
Xavier Jouvelet Percussion
Samba Sissoko Choir/Chorus, Composer, Vocals
Sayon Sissoko Ngoni
Fatoumata Tounkara Choir/Chorus

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