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Al Green 「Gets Next To You」(1971)

 サイケ・ロック風の骨太さを付与した、力強いソウル・アルバム。

 アル・グリーンの3rdは前作からほぼ2年後に発売された。当時の発売ペースから言うと、けっこうじっくり時間をかけた。製作が難産だったのか、ライブツアーに注力したのかどちらだろう。

 プロデュースは変わらずウィリー・ミッチェル。バック・ミュージシャンは不明だがホッジス兄弟ら、ハウス・バンドだろう。前作と音の感じは一緒だけれど、タイトさと冷静さが増した。
 前のめりのグルーヴでなく、ぐっと引き締めながらうねっていく。

 いかにも当時のニュー・ソウル流行を意識っぽい。けれどコンセプトに走らず、あくまでもアルの歌声に着目して製作、地に足の着いた痛快な盤になっている。
 
 B3/"Gotta Find A New World"(前作収録)、B4/B6、A1/"Ride Sally Ride"(アルバム未収録)、B1/"True Love"(アルバム未収録)、A4/"Get Back Baby"(前作収録)と、5枚もアルバムからシングルを切ってじっくり売りにかかった。

 収録曲はアルもほとんどの曲にクレジットある、Hiの身内で作った書き下ろし曲が並んだ。そのわりにテンプテーションズのA1、A2はFreddie Scott、Roosevelt SykesのB1などアルバム構成の鍵にカバー曲を配置する売らんかなのセンスは変わらない。
 ドアーズのB2をカバーする、謎の志向も変わらずだ。もっともアルの歌唱力で、ゲテモノにならずしっかり聴かせるテイクに仕上がっているけれど。

 ホーン隊やコーラスが演奏に彩りを添え、リズム隊はタイトに決めた。ベースの確かさに加えドラムが冷静に刻み、オルガンやギターがノリを膨らます。熱さを保ちつつも粘りすぎないバランスが独特の味わいを出す。

 シャウトも心なしかファルセット寄りになっているような。次作"Let's Stay Together"に続く予感まではしない。むしろ本盤は逞しさを意識している。
 本盤とほぼ地続きで"Let's Stay Together"のリリースへ至るのに。変幻自在だな。

Track list
A1 I Can't Get Next To You 3:42
A2 Are You Lonely For Me Baby 3:56
A3 God Is Standing By 3:14
A4 Tired Of Being Alone 2:50
A5 I'm A Ram 3:47
B1 Drivin' Wheel 2:58
B2 Light My Fire 3:52
B3 You Say It 2:52
B4 Right Now Right Now 2:50
B5 All Because 2:45

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