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Illya Kuryaki And The Valderramas 「LECHE」(1999)

 ねっとりとミニマルなループで、ラテンのファンクネスを表現した。

 Illya Kuryaki And The Valderramasはアルゼンチンはブエノスアイレスのヒップ・ホップ・デュオ。Dante SpinettaとEmmanuel Horvilleurがメンバーで、1991年にデビューした。
 本作は5thにあたり、オリジナル・アルバムとしては本作を区切りにして02年に解散。
 08年の共演を受けて11年に再結成、現在まで活動を続けた。ツアーは07年8月の公演を最後に止まっているようだ。
 ジャンルとしてはヒップホップにあたるらしい。

 本盤はヒップホップよりもファンク要素が強い。ブーツィ・コリンズをゲストに招き、そこかしこにP-Funkを意識したサウンドがちりばめられる。
 その一方で生演奏のグルーヴよりも、打ち込みビートの静かなノリがアルバム全体をミニマルに揺らした。
 聴きようによっては単調な場面もあるのだが、そのクールな雰囲気こそが狙いではないか。

 ラップや歌もある一方で、本盤の主役はビートとリフだ。軽やかなファンクネスへときおりノイジーなギターなどを重ねてアクセントをつける。
 弾む感覚がラテン風味。ひたすら畳みかける繰り返しは人力の逞しさよりも、ループの気軽さと抽象さが産む面白さを表現した。

 ギャングスタ・ラップの凄みや、パーティ・ラップのお気楽さとも違う。独特のダンディでおしゃれ、しかしどこか影を持つムードのノリを追求してる。
 淡々と小節が重なる。隙間は無いがあまり複雑でない構成のトラックと酩酊するノリに、いつしかずぶずぶと引きずり込まれいた

 リズムの合間にメロウな楽曲を挟み、ペース・チェンジも忘れない。
 アルバムはすんなり聴き進められる。練った構成だ。ダンサブルさが本盤の真髄であり、小さい音は似合わない。がっつりデカい音で聴きたい。



Track list
1 Latín Geisha
2 Coolo
3 Apocalipsis Wow!
4 Wacho
5 Lo Que Nos Mata
6 Jennifer Del Estereo
7 De Qué Me Hablás?
8 Robot
9 Hecho Mierda
10 Guerrilla Sexua
11 Joya+Guinda+Fuego
12 Nadie Más
13 DJ Droga

Personnel:
Producer – Nico Cotta (tracks: 5), Sergio Verdinelli (tracks: 2)
Producer, Arranged By, Composed By Illya Kuryaki And The Valderramas (tracks: 1-13)

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