TZ 7239;Rovo "Tonic 2001" (2002)

勝井と山本を中心に結成の人力トランスのバンド、ROVOがNY Tonicでのライブ盤。結成は96年で、中西宏司が在籍時代だ。
日本では豪華な顔ぶれからすぐに大人気を博したイメージだが、ジョンは相変わらず目が効く。別に蔵出しじゃなく、ライブ後ほぼ速やかにリリースへ至った。


上の画像クリックでAmazonに飛べるが、在庫なし。そのうちプレミアつくのかな。
一聴して音のエッジがが甘い。いちおうPAアウトらしいが、オーディエンス録音っぽい耳ざわりがする。つまり迫力あるライブの様子を封じ込めた。
圧巻は2枚目の"Sinno"。30分に渡る強烈な長尺へ浸れる。

ミニマル・トランスが主体のROVOだが、演奏が進むにつれじわじわと変貌する、雄大なダイナミズムが聴きものだ。
閉店後はStoneへ繋がる、ジョン・ゾーンお膝元のライブ・スペースな印象ある場所だ。2枚組だが01年7月20日と21日の音源から抽出、とある。ああ、全尺が聴きたい。

ROVOは詳しくなく、本盤の位置づけや選曲の妙味はコメントできない。ただ、終盤の盛り上げ曲なイメージ合った"Sukhna"でいきなり始まるこの構成は、がっつりアガって嬉しい。(2)からじっくりトランシーな世界へ潜っていくのだが。

いちおう、曲と収録アルバムだけ書いておこう。

1-1 Sukhna    4th "FLAGE" (2002)
1-2 Guiding Star (本盤のみ)
1-3 ¿Na-X?    4th "FLAGE" (2002)
1-4 Horsess   1st "imago" (1999)
1-5 Vitamine mini "PICO!"(1998)

2-1 Cisko mini "PICO!"(1998)
2-2 Sinno 8th "RAVO" (2010)
2-3 Sunspot (本盤のみ)

"Cisko"は"Cisco","Sinno"は"Sino+"の変化形と思うのだが・・・。ライブでROVOはアレンジをばんばん変えるため、良くわからない。だがあくまで2001年のライブ時点で、公式に未発表だった楽曲をふんだんに織り込んだセット・リストは間違いない。

久しぶりに本盤を聴いたが、やはりいい!ずぶずぶと耳が心が音に溶かされていく。
原田を芯に据え、フロント、鍵盤、リズムのダブル編成による多彩なレイヤーがたっぷり楽しめる。

タイトなのに夢心地の揺らぎがあり、サイケなあいまいさの無い、破綻無いかっちりした演奏ゆえのダンサブルさが快感だ。肉体的な猛烈さと、細かな聴きこみを許す理知的な要素、双方が自然に並列する懐の深さがROVOの底力。
即興巧者らによる構築美のアンサンブルが、波打つ美しさを存分に表現した。

Personnel:
勝井祐二: Violin
山本精一: Guitar
原田仁: Bass, Harmonica
中西宏司: Sh-101, Juno 106
益子樹: Sh-101, Dx-7
芳垣安洋: Drums, Djambe
岡部洋一: Drums, Djambe

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